韓国作品にしては、あまり激しくはないアクション『映画は映画だ』(チャン・フン監督作品) | Eagle-eyed Cinema Review-鷲の目映画評-

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イーグルドライバーの観た映像作品について、あれこれ書いて行きます。
主に「洋画」ですが、ジャンルにはあまりこだわらず、インスピレーションで拝見する作品を選んでいます。
海外の「ドラマ」も最近は気になります。

『映画は映画だ』(原題:영화는 영화다/英題:Rough Cut/2008年韓国/113分)

監督:チャン・フン

脚本:チャン・フン、オク・チンゴン、キム・ギドク

製作:キム・ギドク

音楽:ノ・ヒョンウ

出演者:ソ・ジソブ、カン・ジファン、ホン・スヒョン、コ・チャンソクら

100点中68点

 
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  第28回韓国映画評論家協会賞 新人監督賞、男優演技賞、新人俳優賞を受賞した作品です。公開時、非常に興味がありながら見逃した上、○橋の小劇場で限定上映された時も、スケジュールが合わず行けなかった因縁の作品。多少期待して拝見しました。

 韓国では、そこそこ受けたアクション作品のようですが、全体を見回してみても、さほど驚く部分の無い“凡庸な”作品です。韓流には、まるで門外漢の私には、実感できなかったのですが、主演の二人が観客動員を引っ張った感のあるアイドル系アクション作品のような印象です。その二人とは・・・


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 主人公の俳優「チャン・スタ」役はカン・ジファンで、韓流ドラマ『がんばれ!クムスン』でヒロインの相手役で大ブレイクした俳優だそうです。このドラマは、最高視聴率40.1%を記録した人気番組で、かの国のみならず台湾でも放送され、彼は台湾でも人気者となりました。


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 そして、もう一人は、ヤクザの「イ・ガンペ」役のソ・ジソブで、2008年公開の『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』で鬼太郎の敵役の東アジア出身の妖怪「夜叉」を演じ、日本妖怪を窮地に追い込みます。

 この二人。ご覧の通り、かなりの“イケメン”ですね。


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(あらすじ)

 「チャン・スタ」は、韓国ではトップクラスの人気を誇るアクション俳優であるが、このところ、その俳優活動に暗雲が垂れこめている。現在ヤクザ映画を撮っているが、「ボン監督」がリアリティを強調するあまり、実際の格闘シーンで、相手役から本当に殴られたり、蹴られたりというアクシデントが続き、当の「スタ」はブチ切れて相手役に報復として、撮影中にも関わらず、殴る蹴るの暴行を加えてしまうのである。そんな事が2度も繰り返され、マスコミやファンにも知れるところとなり、二人目の代役は誰も立候補しない状況となる。一計を案じ「ボン監督」と打ち合わせする「スタ」であるが、ある晩、彼のファンを標榜するヤクザの幹部「イ・ガンペ」が二人の前に現れる。「ガンペ」は若いころチョイ役で映画出演の経験があり、俳優業に未練があった。「スタ」に、嫌味っぽく絡みながらも親しさいっぱいに接して来る「ガンペ」にやや特別な印象を持つ「スタ」である。

 一方「ガンペ」はというと、現在、彼の組織の親分が収監されている。容疑は脱税等の経済活動に関することであるが、対抗組織の存在も心配だ。


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 様々な手立てを尽くして相手役の候補を探している俳優「スタ」であったが、彼の撮影中の暴行事件は、業界内に知らない者のない状況となり、打つ手の全く無くなった彼は、藁をも掴む気持ちで、あるアイデアを思い付く。それは、あの晩偶然出会った「ガンペ」と再会し、相手役を頼むことである。ヤクザとの関係を懸念する監督を尻眼に、彼は「ガンペ」に対し出演交渉を開始する。「ガンペ」は出演を承諾するが、ひとつだけ条件があると言う。それは、格闘シーンでは“本気で”殴り合いたいという事であった。“本気で”拳と拳を交えないならば出演しないということである。ヤクザ役の“俳優”と本物の“ヤクザ”の格闘シーンは、迫真のリアリティを持って迫るものとなるか?そして、組織の内外に大きな問題を抱える「ガンペ」はこの問題を解決する事が出来るのか?


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