新宿、歌舞伎町についた。いつもとは違う場所の駐車場、中心に近いところに停めた。

小雨が降っていて、あまり歩きたくなかったから。

駐車場でいえろうが到着するのを待つ。

10分くらい待って、いえろうが来た。

みゆきねーさんとは、風林会館あたり待ち合わせ。


3人であずま通りにある焼肉屋へ向かう。


ほどほどに混んでおり、3人はカウンターへ。



みゆきねーさんの興味津々の瞳。

「凹んでないよぉ~ 笑 っつか、呆れているだけさ。」



3人でテキトーな話をしながら、肉を食う。

いえろうは焼き係。


そんななか、みゆきねーさんに電話。



店長かららしい。

「ゆかさん、出勤になったみたいだよ」

「・・・。」



なんでだ?

休んでいればいいのに。今夜は会いたくなかった。

帰ろうかとも思った。

妙にドキドキする。 予想していなかった展開。

ってか、いままでも予想できなかった展開だらけ。

何を今更・・。

なるようになれ。

というより、


ハッキリ言おう。そして、終わりにしよう。




9時半過ぎ、焼肉屋を出てお店へ。

みゆきねーさんは、お店に入る前にドレスショップでおねだり。

しかも、俺にまで!

結局、いえろうがドレスを買って上げてた 笑

俺は逃げた。


そして店内へ。


もうきっと来ることのないお店へ。



火曜の夜。

ほどほどに客が入っている。


ゆかがくる。




俺は無言。

ゆかはなぜか笑っている。

イラッと来た。

「なん笑っとうよ? よう笑えんなぁ? 何考えとう?」

「え~ 久しぶりっちゃ」

「久しぶり、ちゃうやろ? お前約束破っとんねんぞ? 頭おかしいんちゃう?」


下を向くゆか。

こいつ演技なんか?素でこうなんか? 前も感じたとおり、悪気もなくこんな態度を

自然にとっているんか? 演技だろうが、素だろうが、腹が立った。

何を言っても、ボソボソと独り言を言うだけ。


「何から話せばいいかわからんもん。。。」


前にもそう言ってた。


「携帯、壊れたんよ。」

「そうなんや。それで連絡しなかったんや? そんな理由で。」

「携帯なかったら連絡できないよぉ」

「そうかそうか、俺は名刺を渡しておいたよな?会社に連絡くらいできるよな?

どうしても連絡取りたかったら、みゆきさんに聞けば、いえろう経由ででも連絡取れるんちゃうか?

本気やったら、どんな手段ででも連絡取れるんちゃう? お前が本気やったらな!」

話している内に、溜まっていた感情が少しずつ少しずつ溢れてくる。 悔しい思い。


「そっか、名刺っていう手があったね。」


どこまでのん気なんや、こいつは。。 まぢ疲れる。


携帯が壊れた理由。

元カレが東京まで追いかけてきて、一方的に怒られ、あげくボコられ、携帯を折られたって。

自業自得やって感じた。元彼の感情に同情した。

俺だって、感情のまま、生きてみたい。 ゆかはそれだけのことをされるような態度を取ってきた。

そのこと、自分の態度、振る舞いが相手の感情を逆撫でしていることに気がつかないのなら、

痛みをもって知る必要もある。

この理由の真実は俺にはわからない。むしろ、わかりたいとも思わない。

きっと、もう俺の心の中に、ゆかはいない。

いるのなら、いたのなら、元彼を探し出し、仇討つ。


でも、俺は元カレに同情している。


一言嫌味を言った。

「生きているだけマシやな。埋められてもおかしくないやん。」

「え~そんなことないよ~」



頭悪いんやな。



いろいろ話しようと思ったけど、ほとんど俺の独演会。

ゆかは下を向き、話しようとしない。

金を払って、無言の時間が増えていく。


俺のこと、好きだって。付き合っていきたいって。

どうやって俺はその言葉を信じればいい?ゆか。

俺はゆかの何を信じればいい? 今まで、言葉を信じてきていた。

短い時間だけど、それでも俺はゆかを、ゆかの言葉を信じてきていた。


「ゆか、ちゃんと話しよや。」

「うん・・・」

「ゆか?」

「なに?」

ずっと下を向いている。


「ゆか!人と話するときは相手の目見ろ! 相手の目を見れない奴の何を信じられる?

お前はまだガキなんか? いい加減にしろや!」


それでも、ゆかは俺を見ない。

終わった。

これが最後だった。

俺は本当に相手の目を見ることができない奴は認められない。

自分の立場が悪かろうが、誠意あれば、ちゃんと向き合うのなら、怖くても、

相手を見る。

ゆかは違う。

面倒くさいことからはいつも逃げてきたんだろう。福岡でも。

そして東京でも。これからも。

そんな子を胸張って、「俺の彼女だ」って言いたくない。

こんな感情が出ている時点で、俺の中で終わりを迎えた。


その後、ゆかは他のテーブルに呼ばれ、ヘルプでヒカリちゃんが着く。

説明。終わったと。

前向いていこう~ って。 単純やな。他人事やしね。


俺はイライラしていた。


どうでもよかった。



悔しかった。自分が情けなかった。

こんな女に心奪われたことが情けなかった。

あんなヘラヘラしている女。

あんなアホな女。

あんな非常識な、思いやりのない女。


そんな女に惚れていた。

惚れてしまった。


自分がアホや。



気を紛らすために、いえろう、みゆき、みさきと話した。

その場で説明はできないから、後で話すと伝えた。

みんな、俺らを気にしていたらしい。

酒、身体に入れたかった。



ゆかが戻る。態度は一緒。


俺は声を掛けることなく。



お店を出る。

俺は誰にも挨拶せず、そのまま店を出た。

もちろんゆかにも。

どんな顔をしていたのか。せいせいしたのか。


もうどうでもよかった。


こうやって、俺の恋は終わった。

いや、終わらせた。



もう耐えられなかった。