テクノ・メモリー vol.01
ふとこんな事を思い出したのは、朝から雨が降ったり、やんだりしてたからかな・・・・・
あれは僕が中学1年の時の話
少し涼しくなってきてたけど、半袖を着てたから9月の終わりか10月の始め頃だったと思う
僕が学生だった頃の土曜日は午前中まで授業があった
その日、なぜ学校に残ってたのかは忘れた
きっと係の仕事か、先生に呼び出されてたんだろう
後者の方が確率は高いかな
たぶん13時頃だったろう
教室に戻ると誰もいなかった
土曜だから当たり前だけどね
なんだか教室の雰囲気が違うように思えた
外は夕方でもないのに真っ暗だった
僕はすぐに窓に駆け寄った
真っ黒な雲が凄いスピードで流れて行く
校庭には誰もいなかった
木の枝が揺れている
サッカーゴールのネットも
僕は窓の手前にある手すりに肘をかけて、しばらく空を眺めていたんだ
いつも騒がしい学校は静かだった
風の音がした
木々の葉がザワザワしていたっけ
ここは僕が毎日通ってる学校かな?なんて思った
すると「ガラガラガラ」と後ろでドアが開いた
「あれ、まだいたのテクノ君」
クラスで頭のいい女の子だった
普段はあまり話もした事ないけど優秀だって事くらい知ってる
「うん、チョットね・・・それより外見てみなよ」と僕
「うわぁ~、真っ暗~」
彼女は小走りで窓際まで寄ってきた
しばらくそうして2人で外を眺めてた
僕は「雨降るぞ」と言った
「傘持ってるもん」
「あっそう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・オレ帰るね」
「うん、じゃあね」
「じゃあな」
こんな会話だけだったかな
僕は鍵っ子だった
土曜は母が昼飯を作って置いてある
たまに500円だったな
土曜だから
「飯食ったら○○に集合な!」
なんて友達と約束もしてたんだろうな
そして「今日の昼飯は何かな~」とか
「おんなの60分、終わっちゃったかな~」
なんて考えながら学校を出たんだ・・・・・
そんな一瞬の出来事を思い出しました
また雨が降ってきました
早く晴れないかなぁ・・・・・