キャプテンニッポンのソウル温泉 -22ページ目

キャプテンニッポンのソウル温泉

ウォンチュー,スリー,フォー,ファイブ,セックス,ヘブン!


まだソウルミュージックの洗礼を受けていなかった僕は
RCサクセションのガッタガッタ路線はそんなでもなく
(高校の時はライブに通いつめるくらい好きだったのにね…)
タイマーズが登場した時にこれだ!と感電した。忌野史を
通じてもタイマーズのファーストは『夢助』とならんで一番好き。
どこかで手に入れたガテン風の装束と頭にタオル巻いてさ
腰に道具袋ぶら下げた完全装備でライブに参戦してた。友人と
「次は交通整理で振るニンジン(光る棒)持ってこうぜ」とか
まじで計画してた。キヨシ…じゃなかったZERRYがアジる横で
アコギで稲妻のようなリックをキメまくってたのがTOPPI。



三宅伸治。

後れ馳せながら31周年の今年、三宅史30周年をことほぎます。
クロマニ、鮎川、フラカン、花田あたりはテッパンでいい。
いいにきまってんでしょ。でもゆずとか山崎まさよしとかさあ
絶対にそそられない面々も入ってて正直これはもて余すんじゃ?
って懸念もあったんだけどこれがもうよくてよくてもう。
たぶん三宅本人は「失敗したなあ…」とほぞを噛んでるのでは?
だってゆずも山崎もだけど、憂歌団の木村充揮とか友部正人
金子マリあたりの大御所たちがこぞって、MOJOや三宅ソロをはじめ
キヨシとの共作曲を、まるで自分が書いて長年歌ってますよ的な
カバーアルバムにありがちなお仕着せ感がまるでないのよ。なさすぎ。
往年のソウルシンガーたちは作曲チームの書いた曲を自分の業に
乗せて喉を震わせ、聴く者の耳と涙腺をも震わせるでしょ。演歌も
そうか。そういうシンガーファーストっていうかなあ…



みーんなざっくり羽織ってる。

いい曲ばかり。フェスでトリを飾ったり伝説にならなくても
なんて幸多き30年かと万感胸に押し寄せます。しかも自由。



トドメ。

異臭を放つトリックスターだった忌野を、殉職して三階級特進
みたいな持ち上げ方でカジュアルに崇め奉るあなたは聴くべき。


このアルバムにまどろむ夜はなんて素敵なんだろう。