ジャン・マイケル・ヴィンセントが死んだだと?
何度観たかわからない『ビッグ・ウェンズデー』

十代の半ばくらいまでは能天気アメリカのサーフィン映画だろう?
と小馬鹿にして観もしなかった。だがこれは反戦と愛国だとか
真の男らしさと女々しさとか、僕の心のコインの裏表を弄びながら
見事に胸を潰してくれた。ヴィンセントはアル中の名サーファー
マット・ジョンソンを演じていて、駄目駄目とキレッキレの両極を
見せつけてくれる。つまりは超超超超超超かっこいいってこと。
二日酔いのマットの目を覚まさせようと
盟友ジャックとリロイに無理矢理浜に連れてこられる
ぐでんぐでんのマット。少年サーファーが嘲笑する。
「あれがマットなわけねーじゃん(笑)」無理矢理乗せる。
高波。ああだめだ。喰われるぞ。の刹那、立ち上がり乗る乗る!
キメるキメる!少年口ぽかん「ザーリィズマットジョンソン!」
ぶっ刺さるよ。
今でもぶっ刺さりっぱなし。
色々あったみたいだけど

あなたは永遠に僕の心に深々と刺さりっぱなし。
次に生まれ変わったらサーファーになります。