『DOOR』(1988)
玄関先で無碍にあしらわれたセールスマンが
相手の麗しき人妻に逆上し劣情し、ストーカー化し
サイコ化して、シャイニング化するホラー。
三十年前か。時代が題材に追いついたのか、絵空事と
笑いながら観たはずのこれが、二〇十年代末には
とてつもなくリアルで示唆に富んだまるで預言書だ。
でもあの頃も今と同じで、人間欲しいものが
ままならぬと理性が直角に曲がり、善悪の衛星を
見失っちゃってたのかも。人はいつも業深い。
人ん家に落書きしてはいけません。
新聞受けで悪戯したり。そういう屈折した報復
奈良時代くらいからあったんじゃないの?いやいや
もっとか。人間をふたり社会という名の虫籠に
ひと晩。ああ昔はよかったなんて云うつもりは毛頭ないよ。
でもこれだけはアイム、ソー、プラウド。
1988年の少し緩めのスイムスーツ。
この見目麗しさ。そら堤大二郎じゃなくても瘢痕化するわ。
願わずにはいられないでしょ?
しかし男、艱難辛苦を乗り越え上陸を果たすも
何もできずに母子にボコられ頓死。本望だったはず。
事の是非はともかく男は身を賭して頂を目指す気概が
ある程度は
必要。たとえ地獄の業火に身を灼かれようともね。
関根恵子→高橋恵子→高橋惠子。三段活用。

はい、ここ試験に出まーす。男子必須。