僕、ミュージシャンのとってつけたような
伝記映画が大大大嫌いで、誰もが知ってる名曲の
かくして産み落とされました
みたいな、まさしくとってつけたようなシーンを
観せられるにつけけ!と嘆息する。そうなのかも。
けどどこの馬の骨とも知れぬ映画人に語られたくない。
これはまったくそれ。名曲'Peggy Sue'の萌芽や
クリケッツというバンド名が高らかに命名される瞬間も。
なんだけれども
これ馬の骨が演じてない。『ビッグ・ウェンズデー』で
リロイを演じた大好きなゲイリー・ビジー入魂の
バディ・ホリー憑依。

歌の吹き替えなし。サントラでも全曲クレジットが
ゲイリー・ビジー。
だいたい僕、同時代のプレスリーやエディ・コクラン
なんかの、セクシュアリティ全開のロックンロールより
バディ・ホリーが好き。キング・オブ・ザ・ビート!
黒眼鏡も、語尾をしゃくりあげるようなアクセントも。
ビートルズはクリケッツ(コオロギ)をもじって
ビートルズだし、ホリーズもホリーへのオマージュ。
その真にリスペクタブルなバディ・ホリーを
ゲイリー・ビジーが演じる。観るたびに泣く。さらには
「バディ・ホリーが死んでロックは終わった」と
時代を代表して弔辞を捧げた『アメリカン・グラフィティ』
の眼鏡のマヌケ役、チャールズ・マーティン・スミスが
ベーシストのレイ・ボブを演じる。それだけでもう。
Hollier than Holly!
うん。『さらば青春の光』と『ファンダンゴ』の次に
回数いってるかも。
日本未公開とは…
