スクープに血道を上げるしがないカメラマンが
地球外生命体が繁殖し混沌とするメキシコ国境地帯から
婚約者との結婚に気が乗らない、大新聞社社長の
娘を救出せよ、との社命を受け、不承不承旅のおともに。
パニック描写最小限。
女のワガママ、モタクサに多くの犠牲が殉ずることもなく
婚約指輪をチラ見せして隠したり、ブロンドの柔毛を
風になびかせたり、二回も野ションさせてみたり
触れたい、けど触れられないふたりの
いんぐりもんぐりな心象風景を焼きつけたキャメラワーク、と
女の産毛がひたすら美しい。ロードムービーの傑作じゃない?
越えたい、けど越えられない。
たいしたアレもなくコレもなくソレもなく。淡々と
ただ時折チラ見えする生命体がゆっくりと、でも着実に
ふたりの距離を縮めていく。これだ。このもどかしさ。
ありがとうエクストラテレストリアル
とはゆわなかったけど。別れた子に父とは名乗れない男と
モラトリアムな小娘の噛み殺し方。生命体同士の営みを
目のあたりにし、えじゃないかえじゃないかが決壊。
MK5。マジで決壊する５秒前。
よかったです。二度観ました。傑作です。
地球外生命体で押し通す予定(笑)