『子宮の記憶 ここにあなたがいる』
タイトルがちょっと長いし、忌々しいし
生々しそうなのでずっと観なかった。
でもちょっとべつの動機があって、これを
観たのだけれど。ふしょうぶしょう。
松雪泰子が神々の域。
新生児を連れ去った誘拐犯と、成長し青年となった
その新生児が再会し、たった40日間の記憶を遡り
赤の他人はまるで共犯者のように血のつながりを超える。
松雪泰子は、「女」というカテゴリー外でもオレの敬う
分厚い表現者だけど
またこのひとは連れ去らされてんのかよと。したら
これは『Mother』よりだいぶ前。すみません。
あのドラマ観終われませんでした。辛過ぎてもう。
これは安っぽい交歓、相関の図などではなく
一尾のサケが
振り出しへと回帰
記憶を遡上する
狂おしい本能
の一部始終。
やがてその儀を終え、また大海へ。
消せぬ面影と足掻きつづける。ご苦労さん。
永遠に嫌いになれないひとがいますか?
重い腰上げたべつの動機は。
こっちでしたが。中村映里子。