ジャニーズ映画。
しかも栗花薫るイキった男子がバンドやる
話だべ?ちょっと待て。恥ずいか?
だったらお前はどうだった?お前も栗花だったろ?
モテたくてイキってギターで風切ってただろ?
大丈夫。この映画も、男闘呼組も、お前も
恥ずくない何ひとつ。
大体ヤツらはあまりの放蕩っぷりにジャニーズを
放逐された、鬼っ子アイドルだ。音楽的にどうかは
さておいても何恥じ入ることなくビッとしてた。
原作がまたいい。

劇中で4人が憧れるバンドCRIMEは、実際には
THE MODSで、森山達也の詞が
そこかしこに散りばめられる。これはノンフィクション。
僕はTHE MODSに対して「モッズでもねえくせしてよ
なんでモッズを名乗んのか?」って身も蓋もない偏見で
永らく背を向けていたのだけれど、これを読んで反省した。
ロックの初期衝動とはこれ以上でもこれ以下でもない。
断じて恥ずくはない。

レコード店で万引きを咎められ、好色な店主に
ひん剥かれてたところをミネサと俊介たちに救われる
少年風の少女は大寶智子だった。
ドンチュノウ?オ・オ・ダ・カ・ラ・ト・モ・コ?
ボーイッシュな乙女らが男子寄宿生同士のBLを演じるって
どうしたって燃える、萩尾望都原作『トーマの心臓』の
実写化。『1999年の夏休み』


だから大寶智子は
清水美砂、佐藤藍子と並ぶ
耳で殺める、耳の使い手だった。
忘れがたきソックスガーターという異物と


深津絵里を世に知らしめた映画。フカツにも
や、不覚にも迂闊にもオレはこの映画を今の今まで
忘れていた。大寶智子の名も、ソックスガーターも
生きるのに必要ないのに。こぬか雨が連れてきた。
口の中が苦甘酸っぺえ。
はい、とっちらかった。狂った羅針盤の指すほうへ。
宮島依里が末恐ろしいことに!

結論。どっちの青春も青春とはじつに青春だ。
完全に知恵熱状態…