結局オレは、オノレの吹かした駄法螺に
引っかかるように、忠実に箱根へ出かけた。
ちょいと通いの湯を冷やかして。
腹へった。どれ小田原寄って地魚でもつまむか。
ところがなんだかとても、魚が喰いたくない。
アレ行きまつるか。小田原系。オレの愛してやまぬ
上野原桂山は小田原ラーメンの系譜って話だった。
三代目 味の大西 醤油チャーシューわんたん麺
肉ダシ。醤油黒い。特有の甘い苦い。おお好き。
とどのつまり高貴なオレは骨やガラではイケないのだ。
竹岡式、武蔵境油そば、天国屋生醤油麺…いずれも
云ってみりゃ団子屋の焦げ醤油みたいなかぐわしさが
オレをとらえてはなさないのだな。基本、甘い苦い。
大西、ってのはどうも湯河原からあの一帯を仕切る
代紋フランチャイズみたいだ。二郎みたいにさ
あっちの大西はどうの、こっちがうまいのと小五月蝿い。
オレは地方都市のお家騒動には興味がない。めんどい。
ただ、わんたんがダダ崩れで後半戦、スープが暴れ出し
味覚が直角に曲がる。オダワランはそこがいいのだろ?
また来るよ大西の。三代目。
Android携帯からの投稿