秘かに会った あの日の二人
かなわぬ恋と 知ってても
しぐさの裏に 隠されている
言葉の意味が 重すぎて
時が戻せたならば
愛し合う事さえも
思いのままに
二度と会うのは やめにしようと
心おさえて さよならを
夜が明けてゆく 別れの時が来る
苦しいほどに あなたはわたし
抱きしめる
抱きしめる
抱きしめる
二度と会うのは やめにしようと
心おさえて さよならを
時が戻せたならば
愛し合う事さえも
思いのままに
吉田美奈子 『時よ』
山田太一 『岸辺のアルバム』より
美奈子の詞を今までにさんざん引用しといて。
この歌だけ、どうしてもできなかった。好きすぎて。
この歌を聴くと、あの日の臆病なくせに狡猾な自分や
空を切った言葉たちの亡霊が、わらわらと騒ぎ出す。
この歌も、太一作品もオレに、通りいっぺんの
感動はくれはしない。かわりに自分の恥や負の記憶と
向き合え、とうながす。大きなお世話なんだよね。
今までついた嘘も、くっそとつぶやいた数も
あなたらには関係ねえでしょうが。くっそ。
次に生まれ出づるときは。もっと無頓着で、鈍感で
そう。できれば女がいいです。神様。願わくは。神様。
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