船を出すのなら九月 誰も見ていない星の九月
人を捨てるなら九月 人は皆 冬の仕度で夢中だ
あなたがいなくても 愛は愛は愛は
愛は まるで星のようにある
船を出すのなら九月 誰も皆 海を見飽きた頃の九月
夢をとばすなら九月 たくさんの愛がやせる九月
海へ逃げるなら九月 知らぬまに夜が誘いをのばしてる
あなたがいなくても 愛は愛は愛は
愛は どうせ砂のようにある
人を捨てるなら九月 誰も皆 冬を見ている夜の九月
船を出すのなら九月 誰も皆 海を見飽きた頃の九月
中島みゆき 『船を出すのなら九月』
一夜にしてすべてを奪うような。誇りや
キボンヌの欠片をも洗いざらい四捨五入する
そのやり方。なれっこだけどもうやめよう。
人をねたんだりそねんだり。世情を儚んだり。
尊厳やメンツはもとよりないが、オレの見果てぬ
ヤボンヌはそれでは砕けない。撃つつもりなら。
オレの、胸のここを狙えばいい。九月。
人生ではじめて中島みゆきが沁みる朝。
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