焼け落ちたティンソルジャーのブルーズ | キャプテンニッポンのソウル温泉

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ウォンチュー,スリー,フォー,ファイブ,セックス,ヘブン!

ジョニー・サンダース Johnny Thunders

元ニューヨーク・ドールズ。
絵に書いたようなロクデナシにして
孤高のパンクロッカー。1991年没。
オーバードーズ。


フィル・ライノット Phil Lynott

元シン・リジィ。アイルランドの
吟遊詩人。異端の黒人ハードロッカー。
1986年没。オーバードーズ。


スティーブ・マリオット Steve Marriott

元スモール・フェイセズ。
ポール・ウエラーも憧れた60年代
モッズ・シーンの顔役。1991年没。
寝タバコの不始末による焼死。


登場人物はこの3人。
国籍も違えば音楽性もまるで違う
全員がこの世の人でないという以外
どうしたって結びつかない、共通項のない
この柄の悪い3人の男が何の因果か
奇跡的に一堂に介したナンバーが。


ジョニーの1978年のソロに収められた

′Daddy Rolling Stone′

ジョニーのヨレヨレな斜に構えた
歌い出しからライノットのハスキーな
低音でつなぎ、ブルースハープの間奏を
切り裂くように雷鳴のごときマリオットの
シャウト炸裂。

このカッコよさ。これをソウルフルと
言わずしてなんと言う。

この3人のロクデナシどもが
揃いも揃って亡くなっているのも奇妙な
ハナシだけど、かつて′Tin Soldier′で

オレは オマエの炎に飛び込み
この身を 焼かれることすら厭わない
オレは ちっぽけな ブリキの兵士

と歌ったマリオットが
寝タバコで焼死とはなんと数奇な運命か。
エーメン。



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