週末、北海道根室市に、北方領土視察に行ってまいりました。
視察と言っても、洋上視察ではなく岬の先端からでしたが、現地でこの問題に長年携わってきた地方議員の先生方や、漁業関係者との意見交換がメインでした。
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歴史的経緯から言っても、日ソ不可侵条約を一方的に破棄して、なお且つ「ポツダム宣言」を受諾する旨を連合国側に通知した後に侵略してきた、「ソ連の暴挙」に対しては、一切の正当性はないのですが、領土領海は「実際に施政下に置き、実効支配している方の所有権を認める」国際社会の風潮があります。
北方領土や竹島のように、一度実効支配されてしまってから「歴史の正当性」を主張したところで、島は帰ってこないのです。

今でも根室市には、返還復帰を待ち望んでいる元島民の皆さんがいます。その平均年齢は70才を超え、皆さんビザなし渡航の墓参に行くのも、あとどれだけ体力が持つかという状況であることを確認してきました。

岬の先からは、貝殻島の灯台が見えました。1937年に日本政府によって立てられた灯台なのですが、ソ連(現ロシア)に実効支配されてから、ロクに手入れもされず、潮と強風のために傾いてやっと建っているその姿を見ると、込み上げてくるものがありました。

あの灯台が倒れたとき、かつて日本の行政区であった時のシンボルがなくなります。その時までに、我々日本人は、祖先の思いである領土を取り戻せるのでしょうか・・・。
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我が国の尖閣諸島領海内にて逮捕された中国人船長の事件を聞いたときに、平成18年に北方領土海域で起こった、「第31吉進丸」事件を思い出しました。

両国の対応の違いは明らかです。

日 本: 公務執行妨害で船長のみ逮捕、船舶返還、船長のみ17日拘留、処分保留で釈放 
ロシア: 主権侵害として銃撃一人死亡、船舶没収、船員二名15日拘留、「領海侵犯と密猟の罪」罰金110万円

この対応の違いこそ、国家の「主権」を護る覚悟の違いではないでしょうか。

中国の対応やロシアの対応を、「ヒドイ」と罵るなかれビックリマークこれが当たり前、これが国際的常識、それが領土領域を護るということなのです。

我が国がポツダム宣言受諾に正式に調印した九月二日を「対日戦勝記念日」と定めたロシアのメドベージェフ大統領が、本日北方領土を視察するといいます。
その目的は、国内的に「外交手腕が弱腰である」と批判を受けているメドベージェフの、国内向け政治的パフォーマンスの色も強いと聞きます。

さて、菅政権はロシアにどのようなメッセージを発信するのでしょうか。「遺憾である」などという言葉の発信は、何らメッセージ性がないことは明らかです。

APECを成功裏に終わらせたがために、中国やロシアに屈する事なかれ!

政治家だけではなく、経済界にも、そして日本国民一人一人にも、ブツかる勇気と国を護る覚悟が求められています。

菅さん、あなた総理大臣辞めますか? それとも、日本人辞めますか?
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