本日の参議院外交防衛委員会での出来事です。

沖縄選出の島尻あい子(自民党)議員の質問で、【台北-沖縄】航空便の件が取り上げられました。

島尻議員によると、台湾空港において、沖縄行きの航空機の行先表示が「琉球:OKINAWA」と表記されているとのこと。

「これは、日本国の外相としておかしいと思わないか?」との質問に対し、

前原外務大臣は、(何故そんな些末なことをあげつらうのか?)と言わんばかりに
「琉球でも、沖縄でも問題はないのではないか?」
「何が問題なのか解らない。沖縄の皆さんも、琉球という名称に愛着を持っている。」

と発言したのには正直驚いて、
「えー叫びその発言は問題でしょうビックリマーク
と大きな声を挙げてしまいました。(大臣は本当に解っていないようで、終始答弁が噛み合っていませんでした…)

島尻議員は、「台湾側に他意はないと思うが…」と付け加えていましたが、これが実は大ありなのです。

私は、台湾が、沖縄県のことをあえて「琉球」と称していると考えます。
「琉球王朝」はかつて明朝や清朝の冊封国でした。
当時では、沖縄のことは「大琉球」台湾のことは「小琉球」とも呼ばれていたのです。

沖縄の歴史を紐解けば、

1871年(明治 5年) 明治政府により、琉球王国が廃止され、琉球藩として編入
1879年(明治12年) 琉球藩 → 鹿児島県に偏入 → 沖縄県として配置
1894年(明治27年) 日清戦争の結果として、清国は台湾を日本に割譲
1945年(昭和20年) 日本はポツダム宣言受諾。台湾の行政権を中華民国に移譲
             (日本は領有権は譲らず⇒中華民国は一方的に台湾を編入)
1951年(昭和26年) サンフランシスコ講和条約にて、台湾の領有権を放棄、沖縄は米国施政下に置かれる。

1972年(昭和47年) 5月15日、沖縄が日本へ復帰(※台湾は反発)


このように、中国と日本の政治力学の狭間で翻弄されてきたのが、沖縄の歴史的事実なのです。

このような歴史的背景を把握していれば、
「琉球でも、沖縄でも問題ないのではないか?」という言葉がどこから出てくるでしょうか?

台湾が、台北空港という公共の場において、未だに沖縄を「琉球」と明記していることに対し、日本政府の外相として、
「沖縄本島は歴史的に日本国固有の領土であり、正しい名称での表記を求める!!
と毅然とした対応を示すべきではありませんか。

日本の国益をそぐようなことは、例えそれが小さなことであっても、決して見逃さない!
それが外交センスってものですよビックリマークグッド!

前原大臣、政経塾の先輩として期待もしていますから、しっかり頼みますよビックリマーク