防衛省が、ようやく重い腰を上げました。
【ニューデリー時事】インド訪問中の北沢俊美防衛相は30日午後(日本時間同日夜)、日本周辺海域での中国海軍の活動活発化を受け、南西諸島への自衛隊部隊の配備を検討する考えを表明した。2011年度予算概算要求に調査費を計上する方針。ニューデリー市内のホテルで同行記者団に語った。
 中国海軍は4月に入り、潜水艦2隻を含む10隻の艦艇が沖縄本島と宮古島の間の公海上を通過し、太平洋上で大規模訓練を実施。さらに、一連の行動を追尾・監視していた海上自衛隊の護衛艦に対し、艦載ヘリコプターが異常接近したため、日本側は「非常に危険な行為だ」と抗議していた。 
 防衛相は「今回のように、ただ追尾だけで本当にいいのか」と指摘。「鹿児島から沖縄本島、さらに与那国島までの間に、なにがしかの配備を考えなきゃいけないという空気は、非常に強くなってきている」と強調した。具体的な配備先については、自公政権当時に陸上自衛隊の配備が検討された与那国島を含めて調整する考えを示した。
 ただ、中国側は日本側の抗議に不快感を示しており、今回の調査費計上についても反発が予想される。(2010/04/30-23:34)(時事ドットコムより引用)


「何をいまさら、遅すぎる…ガーンこのニュースを聞いて、私が真っ先に思い出したのは、今から4年以上も前の事案です。

2006年2月、当時 航空自衛隊那覇基地のT司令(空将補)が、ある発言により防衛庁長官(当時はまだ庁でした)から注意処分を受け、事実上基地司令を更迭されるという事案が起こりました。その発言とは、「中国の軍事力増強は脅威であり、中国に対抗する防衛拠点確保の観点から、下地島空港に展開できるようにすることが防衛上望ましい。」という内容でした。当時でも正鵠を射た発言であったと思っています。

「だから前から言ってんじゃんかビックリマークという声が現場では上がっていることでしょう。そんなこと、中堅幹部の私でさえ解っていたくらい、現場では当然の意見です。

政治家や官僚が、こんなに中国の脅威が迫るまで何も手をうたなかったのに対し、現場の指揮官は今から4年も前に将来を見据えた意見具申をしているのです。しかし、「現場が勝手に政治的発言をするな!」ということで、注意処分になりました。そんなのおかしくないですか?プンプンDASH!某有名ドラマの「事件は会議室で起こってるんじゃない!現場で起こってるんだ!」じゃないけれど、現場から上がる生の声を無視して、市ヶ谷の机の上で考えた結果、戦略的に後手後手に回っているのが日本の防衛政策じゃないですか。

事件は現場で起こってるんだ!
制服の意見をもっと政治に反映させようという目的で、石破大臣の時に始まった防衛省改革も、政権交代したことで潰えました。日本の安全保障環境は、10年以上大きく後退したと言わざるを得ません。