道教は、世の中の物は、陰陽より成り立つという思想を持っています。
それは数字に関しても同様で、数字の奇数は陽、偶数は陰を表します。
よって、陽の数字が重なる日を「節句」として祝いました。

本日は「3」が重なる「上巳(じょうし)の節句桜」です。

その歴史は平安時代に遡ります。この日に人々は、川で身を清め、けがれを祓って健康と厄除けを願いました。この厄除行事が、宮中の女性達の紙の人形遊びと結びつき、自分の災厄を代わりに引き受けさせた紙人形を川に流す「流し雛」へと形を変えていきました。やがて、宮中から武家を通して一般家庭へも広がり、今の雛祭りへとなったのです。

さて、話は変わりますが、またも痛ましいニュースガーンが飛び込んできました。
奈良において、5歳児を餓死させたとして両親が逮捕されました。警察の調べに両親は「愛情がわかなかった」と供述しているとのこと…。男の子の体重は、5歳児平均体重の1/3で、1歳児を下回る6.2kgしかなかったそうで、事件発覚までの1週間、まったく食事を与えられていなかったそうです。

松下政経塾の研修で、私はある神奈川の児童養護施設に泊り込みの研修をしたことがあります。事情があって、親と離れて暮らす子供達の親代わりになって身の回りのお世話をさせていただきました。その時の職員の方の言葉が今でも忘れられません。「昔は経済的理由から、施設に預けられる子供達が多かったのですが、最近の理由の多くが、親のネグレクト(育児拒否)なのです」と説明して下さいました。中には親から暴力を受けていた子もいます。でも、やっぱり親元に帰りたいと願う幼心に、胸が締め付けられるようでした。汗

また、ネグレクトとは逆に過保護な親もいます。まるで子供をペットしっぽフリフリか何かのように猫かわいがりしていたり、対等な言葉使いを許容したり、「姉妹のようだ」と言われて喜んでいたりと…。「教育する」という観点を欠いた親の子に対する過保護な接し方には、私は強い違和感を覚えます。


本日は女児の健やかな成長を祈る雛祭り。その背景や歴史を学びながら、日本人女性としての「大和心」を伝えつつ、親自身も家庭における子弟子女教育のあり方を考える良い機会にしたいものです。

$ことら大尉のハート録!