道徳説話集より うんこ殺人事件 | 酒とホラの日々。

道徳説話集より うんこ殺人事件

先月のことだが、となり町で、変死体が見つかった。死因は後頭部を強打した事による脳内出血で、ホトケさんの状況から、朝の出勤途中に家から離れた月極駐車場に向かう途中のひとけのない草むらの一本道で、何者かに襲われたのでないかと見られた。ただ、金品を取られた様子はなかったので、怨恨やトラブルが疑われ近所や交友関係を含めた広範な聞き込みが行われたのだった。
 
ところが、ホトケの靴らうんこが見つかった事から、事件は急展開をみせた。詳しい検死と現場検証の結果から、どうやら当人は踏んづけたうんこで滑って転倒し、たまたま草原にあった石に頭部を強打してなくなったのではないかと言う線が浮かび上がったのだ。

 

当人は普段からトイレが近く、何度も大用のため職場の持ち場を離れることが多かった。外でも間に合わない場合はしかたなく野ぐそをすると言うことを何人もの人が聞いていた。

 
しかも、現場にあったうんこのDNA鑑定の結果は99パーセント以上の確率で本人がたしたものであることを示していたことから、事件の真相は決定的なものとなった。
 
つまり、事件の前の晩、大用をもよおした当人は車を止めた月極駐車場からから家までの移動が我慢できず、家までの経路上の草っぱらでことを済ませたそのまま始末もせずに立ち去ったのであろう。ところが次の朝、同じ経路を通って出勤しようとしたところ、誤って前の晩にひりだしたモノを踏んで運悪く転倒してしまったのである。 
つまり犯人は、本人のうんこであったのだ。

 
真相が明らかになると、事件はうんこ殺人事件として近隣の町内に知れ渡ることとなった。

 

こうしていかにやむを得ない事情があろうとも、ゴミやら犬猫人の汚物をきちんと始末せず放置することが、如何に人にたたる悪行かを、まざまざと世に知らしめることになったのである。
 
因果応報、ゴミやペットの糞の放置する人間にもいずれ相応の不幸と災厄が降りかかることだろうよ。