紅色(くれないいろ)の複葉機
とんぼの語源は「飛ぶ棒」だと思っている人も多いが
古語ではあきつ、またはかげろふ、と呼ばれていた。
とんぼと呼ばれるようになったのは江戸時代からのことだ。
飛行機も虫も翼や翅あってこそ「飛ぶ物」となるし
見事な羽の造形を見ると、私としてはもう一つの語源、
「飛ぶ羽(は)」の変化した物という説を採りたくなる。
いつも8月の半ば頃からちらほら見かけて、秋には空をいっぱいに
うめつくすほどになるのだが、今年は少し早めの出現だろうか。
また戦時にはアカトンボと呼ばれた軍事練習機(後に特攻にも使用)があったが、
この時期に姿を現すアカトンボに何か象徴めいたものを感じてしまうのは
きっと癒えない心の傷が世代を超えた記憶として刻み込まれているためだろう。
確かに私たちは忘れるわけにはいかないのだ。
いずれにせよこいつが現れたと言うことは、
今年は梅雨明けと盛夏の到達を十分に実感できぬまま
季節は転換期を迎え、いよいよ夏は終盤へとなだれ込んでいく知らせらしい。
転季令 持ちて飛来すアキアカネ
