日曜日と秋の夜長は
今日、駆け足で秋がやってきた。
さらに急激に秋めいた空気が晩ともなるとこんどは
うら寂しさも運んでくる。
今夜は秋月を愛でようもない暗い雲の下を見やると、
あんなに雑然と騒々しかった鳴く虫の音も次第に
澄んだ高い音に集合統一されてきたようで
まるで秋の深まりとやがて来る衰滅を予感させるようだ。
その上雨まで降り出しますます蕭条とした風情をかき立てる。
こんな晩はなんといっても明るい家の中で賑やかに過ごすのに限る。
秋の夜の長さ、暗さ、静けさと物寂しさとは
暖かい家の中に入りお気に入りのものに囲まれて楽しく
過ごすための引き立て役の具材に過ぎない。
秋の寂寞に引きずられる感傷ごっこに付き合うヒマなんかありはしない。
秋風も 笑い飛ばして 夜の底
