雨にぬれても | 酒とホラの日々。

雨にぬれても

雨

6月も最後の日曜日。朝起きると本降りの強い雨が降っていた。
手紙をポストに投函するために外に出たのだが、電子メールの時代に手紙というレトロな通信手段を講じるために雨の日に傘を差してポストまで歩いていくのだ。こんな効率的でも合理的でもない行為がかえって日常に楽しみを濃くしてくれるような気がする。 
降りしきる雨粒の間断なく木立の葉を叩く音が爽快だ。

 

傘のうちから白い糸を引くような雨筋を眺めているうちに次第に気分が高揚し、手紙を出すだけの外出はいつの間にか公園や野原、木立を辿る雨降りの散歩に変わってしまったのも当然の成り行きだ。

 
木々の下をくぐり、水たまりを飛び越え、葉の上のカタツムリに挨拶して歩く雨の道は梅雨時にだけ許されたとびきりのアトラクションでもある。
 
赤いポスト