ソーリの深い悩み
フクダ家は呪われた一族と呼ばれている。
そもそもの始まりは子供の頃フクダとオザワの学校でトイレの順番を巡るトラブルだった。小便の順番争いに敗れたオザワはズボンをはいたまま失禁に至り、これが元で遊び仲間のグループから離れて別のグループを作ることになってしまって以来、
フクダへの恨みは根深いのであった。
便所の奪い合いに破れて小便をもらしたとき、オザワはフクダに呪いの言葉をかけた。
「でーぶ、でーぶ、ひゃかんでーぶ、おまえのかあちゃんでべーそ、
おまえもやっぱりでべーそ。お前ら一家みんなウンコしてしんじまえ」
この呪いによって、父のタケオは便座を跳ね上げた便器に誤って座り、はまった尻が抜けずに発見まで三日、人知れずウンコの中で死んでいた。
父タケオの後継と目されていた長兄のシゲオは勤めていた省舎の門前にひり捨てられていた犬のウンコを踏んで転倒し打ち所が悪く夭逝した。
次兄のイクオは賄賂性の高い接待の宴席で山海の珍味に豪奢の限りを尽くした挙句食中毒を起こしウンコが止め処もなく出続けて亡くなった。
さらにフクダがグループの親玉になって以来、オザワの呪いはさらにインピさを
加え、周りからじわじわとヤスヲ本人を締め付けている。
最新鋭のイージス艦は実は半分以上のトイレが故障し流れなくなって、みんなが残ったトイレに行列を作っているうちに見張りがおろそかになって事故った。オザワとうわべの和解を図った大連立構想は破れ、子分は身の不始末でつかまり、新しい子分をニチギン隊長に任命しようとしては拒絶された。
このところフクダは神経性の下痢でちびることが多くなった。ただでさえ不人気なのにこんなことをマスコミにかぎつけられるわけにはいかない。ますます緊張と苛立ちの高まるフクダである。
追い込まれたフクダはオザワを前にして愚痴を叫んだ。
「苦労してるんですよ、もう本当にかわいそうなくらい苦労してるんですよ」
不祥事は相次ぎ、法案は通らず、みんな(有権者)に受けるパフォーマンスもできず、次にウンコをもらしたらのがばれたらもう負けだ。 だから仕方なく四月に予定していた外遊も取りやめ、官邸のトイレに引きこもる事を決めたフクダだが、いつまでも我慢はきかない。このまま当分フン詰まりの状態が続くか、一気にたまったブツを大放出して局面が打開されるのか、みんな固唾を飲んで見守っている。