今日もまた、総理がケツ断しないワケ
赤坂のマンションにユリという名の妖しい美人がいるのだが、ユリは実業家の旦那を持つ他人の女である。だがユリは実はフクダとも当の旦那には内緒のいい仲でもあった。
その晩、オザワとけんか別れして夜遅くようやく仕事がはねたフクダは、ユリの寝込みに押しかけることにしたのだが、旦那は出張のはずだった。 これではまるで夜這いだがこれもまた一興と、夜這いという時代がかった言葉のインピさにジジイのフクダはひとりほくそ笑んだ。
段取りはうまくいった。布団にもぐりこむとびくりと体を硬くしたユリだったが、口をふさぎ、フクダであることを伝えるとすぐに力を抜いてまかせてきた。どうやら、ユリもこれをまっていたらしい。 やはりそうか、と含み笑いを浮かべつつフクダは着衣を解くと、その時だった。 ユリの旦那が帰ってきたのである。
あわてて立ち上がりまっぱでうろたえて右往左往するフクダの様子ははまるでじじいの裸踊りだ。
ユリは「そこから上へ」、とフクダにロフト式半開放型の天井裏へ隠れるように言うと服を押入れに押し込んだのだった。
フクダが仕方なくロフトの床にべたりと座っていた下ではユリが旦那を迎える華やいだ声が聞こえた。 一方の裸のままのフクダは、極度の緊張で持病の痔疾がうずくのをこらえていた。
不運だったのはユリの部屋の内装は木目もあらわなむくの天然木によるものだったことだ。このため天井つまりロフトの床には節目があり、中には節穴が貫通している部分もあったのだ。
フクダの下にもちょうど大きな節穴があり、悪化して飛び出してきたフクダの肛門は次第にこの穴から天井に垂れ出しはじめたのだった。フクダはもちろん異常に気づいたものの、はまった出痔を引き抜くには相当の痛みを伴う覚悟が必要なようで、どうにも身動きが取れないのだった。
もちろん下でも天井に出現した異変に気づいた。
「あれはなんだ?」ユリの旦那は天井の異物を指差した。
「あれは、、ナメクジです。時々家に入ってくるんです」
とっさにユリは答えたが、これを信じた旦那はその「ナメクジ」を始末しようと、手近にあったモップをとるとその柄を真下から思い切り突き立てたのだった。
モップの柄は「ナメクジ」を始末し、節穴を貫通し一部はその先まで進んだが、先が丸かったのははフクダにとって幸いだっただろう。
だが、この日以来フクダは途切れない厄介な糞を自力で始末することができなくなってしまった。つまり糞(ふん)切りがつかなくなったのである。
これがためにフクダはさまざまな場面で糞切りの悪い応対に終始し、政局の混迷を招いていることは実に憂うべきことである。
(・・・かくのような次第で、ソーリにケツ断力と指導力不足が指摘されるのにはそれなりのワケがあったのだ。私はアレは好かん)