おみやげの喜び | 酒とホラの日々。

おみやげの喜び

旅のお土産をもらうのは大好きだ。
たとえどんなに小さな旅の、どんなに一見つまらないようなものでも
おみやげはちょっとした気遣いとメッセージをまとっている。

とはいうものの、実用性に疑問符のつくキーホルダーやストラップ、

安っぽいアクセサリーや置物、
妙に長期保存の利くお菓子、俗っぽいぬいぐるみや飾りもの・・・・。
そんなおみやげの置き場所や扱いにも困って いらいらすることもあって、
先日など引き出しの奥などに放り込んで忘れていたお土産がたくさん出てきたことがあった。

それでも何気なくお土産を一つ一つ眺めてみると、どのお土産も小さくともきらきらするメッセージを
発しているのに気がついた。
「とっても楽しかったよ」「君の事、気にとめてるよ」「「わすれてないよ」「君にも見せてあげたかったよ」
・・・・
さらには、ささいなお土産でもそのお土産を誰かに選ぶためには、たいてい
小さくとも楽しい検討の過程と、ちょっとしたわくわく感が伴うことは誰しも同じだろう。

こんなに私のことを気に留めてくれるたくさんのメッセージがあることを
私は引き出しの奥にしまいこんだまま忘れていたらしい。

これはあの人から、これは両親から、これは家族から、これはあの友達から、、、
’つまらない’お土産品をひとつひとつ手にとって眺めてあふれかえるメッセージに
ひたってぼーっとしていると、B女がやってきて「何してるの?」と私の
呆けた様をみてあきれて笑っていた。
 
そこで私が一つ一つ’つまらない’お土産品の由来と思い出を説明すると
彼女もまたメッセージにひたりきってボーっとしてしまったのだった。
 


実は昨日は寝つきの良い私がなかなか寝付かれなくなって困ったのだけれど
特に興奮したわけでも体調に変化があったわけでもなく、原因におもいあたること
がなくなんとも不思議だった。

ふと思い出すと、そういえば昨日は沖縄からのお土産がたくさん届いていたのだったのだが、
それできっと、旅のわくわく感とともにお土産についてやってきたかの地の精霊たちの名残が、

夜通しはしゃいでいたからなのだろうと思い当たって、私はひとり大いに納得したのだった。

 

 

おみやげにまといつく楽しい気分だけで人生を組み立てるわけにはいかないが、

たわいもないおみやげのやりとりに喜びを見いだせるということは

人生を形作る部品の一つではある。