年の瀬 忙中閑無し、心有り
年もいよいよ押し詰まってあれもこれもやらねばと思いつつ、実はたいしたこともできないまま、気ぜわしさばかりがつのる毎日です。
皆さんにおかれては会社・家庭とも年内の片付け仕事のはかどり具合はいかがでしょうか。
私は今日は宴会もないので、正月前の散髪ついでに温泉に寄って帰ってきました。今や東京周辺には天然温泉目白押しですので、帰り道にほんのちょっと寄り道をすれば、山奥気分で源泉掛け流しの贅沢に浸ることもできるのですが、温泉ついでに付属の理髪店で髪すいてビール付きの会社帰りは、うまく時間を使えてもうけたような気にもなります。
え?忙しいといいつつずいぶん余裕じゃないかって
そりゃ私は私の人生を生きるために働いているのであって、働くために生きているわけではないので、心の健全性を保つためにはこういうことも必要なことです。
すっかり温まって温泉を出ると、たまにどこかで見かけた顔もちらほらあって、ごく簡単に挨拶だけして帰途につきました。
年のくれ さもいそがしとあふ人の たヾひとことで行きわかれれぬる
誰しも共感するような年の瀬の情景を、技巧のカケラすらなく素朴に切り取って見せたこの歌の作者はなんと足利尊氏です。南北朝動乱期の戦乱に継ぐ戦乱を生きた武将であっても、こんな日常の生活感溢れる歌を素直に詠む心をもっていたのですね。
わたしたちもまた、忙しさに心をなくさず、忙しさのなかに生活を楽しむ心は忘れたくないものです。