自己責任が開くニッポンの明るい未来
【ニッポン経済大政翼賛会入会試験問題】
最近の日本に、ごく普通に見られる以下のケースの記述を読み、最後の設問に答えなさい。
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(ケース1:教育)
町内の子ども会の主催するクリスマスパーティーを行うことになりましたが、
町内役員に充分な飲食費をあてがうと、子供の人数分のケーキが買えなくなりました。
やってくる子供たちは20人ですが、15個だけ買えたケーキは先覚着順に
配ることになりました。
役員は遅れて16番目以降にやってきた子供たちに、
「お前が遅く来たんだから、それは自己責任だよ」と言って帰ってもらいました。
(ケース2:ワーキングプア)
ヨネばあさんはずっと役所の臨時雇いで役場の掃除の仕事をして働いてきましたが、
経費削減の折、役所の臨時雇いはなくなって、役所を退職した元役人の作った
民間会社が安く請け負うことになりました。ヨネばあさんの仕事は変わりませんが、
社長のご機嫌取りと社長のベンツを磨く仕事が増えた上に、この会社の
安請負と天下り社長のピンはねのため、手取り給与は半分になってしまいました。
半分の手取りでは食べるのがやっとで持病の治療に医者に行くこともできなくなりました。
年も年だしいまさら他の仕事にもつけません。
「こんな仕事を選んでしまったのも、病気になったのも、自己責任だよね」
(ケース3:ホームレス)
健介は時代の先端を行く職場も働く時間も自在に選べる自由な労働者でした。
自由な労働者には誇りを持っていたケンスケですが、
自由な労働者以外にはなりようがなかったのです。
いつも雇い主の会社はケンスケが雇用形態に疑問を持つと、
すぐ健介にさよならを告げるのでした。
職を転々とするうちにふとした病気から職を失って、もともと貯金する余裕のなかった彼は
気がついたらホームレスになっていました。
住所不定のホームレスを雇ってくれる会社はありません。
「あんな就業形態を選んだのは俺だし、これって自己責任だよね」
(ケース4:ホワイトカラー・エグゼンプション)
「社長、ようやく社員に残業代を払わずに済むようになりそうです。」
「何言ってるんだ、大きな声では言えないが、
わが社は残業代なんか出したことがないだろう。」
「ええ、それがやっと国のお墨付きが出て、堂々と社員は働かせだいだけ働かせることが
できるんです。」
「ああ、コイズミ以来のあの法案だな。やっと実現するのか、遅かったな。ふははは
この前、過労で頭がおかしくなって首くくった山田みたいなやつがいても、
基本は自己責任で通るわけだな」
「労災保険くらいは出るでしょうが、責任についてはいかにもその通りでございます。
仕事をどれだけやるか裁量は個人任せになるんですから、
成果を挙げられなくて給与を下げられるのも、仮に成果挙げて過労死するのもみんな
『自己責任』ってことで、これで労働基準局の手入れを心配する必要はなくなります。
なにより労働コストの抑制効果は抜群です」
「ふぉっふぉっふぉっ、それはめでたい、これでますますの景気拡大は間違いないな」
「御意にございます」
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(問題1) それぞれのケースでは誰のどこに負うべき自己責任があるのか答えなさい。
(問題2) 四つのケースを元に小泉内閣・阿部内閣および経団連を讃える小論文を書きなさい。
今日も誰かの無責任を、私の『自己責任』だと引き受けてくれる人がいる。
「いや~、『自己責任』って、ホントーに便利な言葉ですねー!」
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追注:過去に何回もありましたように、シリアスものではありません、いつものブラックですので念のため。
毎度抗議を寄せられても困ります。
私たちは自己責任という言葉を安易に絶対的な逆らえない掟のようなモノとして使っていやしまいか、という疑念からこの悪い冗談を書いただけで、captain-jackが特定の政治団体や思想、御用学者のお説に肩入れしているわけでは決してありません。
いつものホラだというのにこんな注意書きを書かなくてはならない、ブログの難しさを感じますが、読み手も様々なのでまあ仕方ありません。今回は記事を引っ込めていないだけまだましですが。
∑ヾ( ̄0 ̄;ノ