人生晴れ時々雨、ところによっては変わり者
『長年の研究の結果変わり者に幸福な者が多いことがわかった』とは、
人生の達人水木しげる氏の言葉である。 絶えず世間の評価や比較を気にして不安に付き転ばされて右往左往するのでなく、自己の人生観や価値観を軸に行動できることこそ人の幸せへつながっている、ということなのだろう。
たとえばもうひとつ、フランスの作家ブールジェの言葉を引用すると、
「自分の考えている通りに生きなければならない。
さもないと人は自分が生きている通りに考えるようになってしまう」
という警告がある。
これはつまりは手段と目的の錯誤のことである。
自分が生きている通りに考えるとは、企業やマスコミなどがたれ流した情報やライフスタイル、主張、趣味、思考法などに単に踊らされて流されて生きていることを、自らの意思のように勘違いし、挙句はそのクズ情報を正当化することが人生の目的と化してしまうことだ。
企業やマスコミは自らの利得のために人々を誘導するわけだが、個人個人にとってマスコミの情報とは、本来は腹を満たすための手段の選択肢のひとつに過ぎないが、この手段がいつか個人個人の目的に取って代わってしまっているのが現代の多くの日本人の姿ではある。
手段が目的化して手段の追求だけが人生の航路そのものになってしまっている人間のなんと多いことか。
人は欲望を充足させようとし、マスコミがそれをあおり、企業がそれで利益を上げることに狂奔している。
そんな世間の風潮や流行に追随せず、自覚的に行動するものはいつの間にか変わり者あつかいされてしまうのだ。
世間の流れに過剰適応した私たちが自分の心の声に自覚的に行動するのは難しいかもしれないが、いいではないか、たまには自覚的に変わり者をやっても。