萎え系の美女 (ホラーファイル№004) | 酒とホラの日々。

萎え系の美女 (ホラーファイル№004)


美人である。明るく健康で、性格もおっとりしていてスタイルもいい。
よく気配りもでき、おまけに頭もよい。

で、独身。

男友達も多いが、浮いた話は聞かない。
私とも長年の友達だが、歴然と友達でしかなく、
面と向って好きだといわれたことはあったが
手を握ったこともなく(ないな、たぶん)、彼女が結婚するまでは
たぶんこのまま希薄な間の友達なのだろう。

彼女自身に結婚願望だってあるし、家に借金があるとか、
宗教上の制約があるとかいうわけでもない。
彼女がいい年まで独身なのは七不思議の一つでもある。

一緒に歩けばすれ違う男たちの視線がビシバシ飛んで来るのを感じるし
仲間内の会合になど同伴すれば、羨望を浴びること間違いない。

でも浮いた話は全くない。
一緒にいても間違いが起きないという意味で安心なのだけれど
ここまで来ると、一緒にいても心に波風一つ立たないというのが
安心を通り越して、彼女のこの先が余計心配になる。

気を使いすぎなのだな、たぶん。
彼女は頭が良い上に勘も鋭く、一般人の10倍くらい気を回す。
私が二言三言話しただけで、今日行きたい店をそれとなく言い当てて
助言をするし、私が口の端を持ち上げるだけで、
次の話題がわかって受ける構えに入ったり
先手を打って話を振ったりするのだ。

霊感も鋭いらしく、近くにいる人の死ぬ時期が近づくとわかるというのだ。
(これは本当で、アカの他人でもわかってしまって落ち込んでいたりする)
拙者にも、「わかったらそれとなく教えてあげますね」、と言ってくれるだが
それって、ありがとうと言っていいものやら、なんだか・・・。

たいていこれでドン引きになるかな。


                 (フルホント)