オリーブに雪が積もったら
ある日、近所で車の衝突ではないかと思われる大きな音が響いた。
室内にいてほとんど裸だった私は、
大慌てで手近のシーツを身にまといベランダに飛び出したのだが、
この有様を見た家族いわく、
「屁理屈の相手してもらえなくなったからって、
こんどはフィロソフィストのコスプレ始めたわけ?」(ゲラゲラ)
拙者はまじめな顔をして冗談を言うためか
意図的な嘘や詭弁を弄すると誤解されがちであるが
それにしてもひどい批評である。
それでも前向きな拙者はこの皮肉にひらめきを得て
その日さっそくオリーブの木を二本買ってきた・・・。
こうして我が家に根付くことになったオリーブは、
ほったらかしにも耐えて枝を広げて毎年秋には実をつけるに至っている。
この実は例年のことならいつの間にか鳥についばまれてなくなっているのだが、
今年は秋の実りが充実していたのか、今もって実がついたままだ。
でもオリーブの実の食用加工方法なんて知らないし、
使い道もわからずただ眺めているけれど、雪でも降れば面白い。
地中海の明るい眺めを引きずるオリーブの
濃紫の実と灰緑の葉が雪に包まれる光景はきっとおもしろい。
地軸がずれた地球の気候大変動で、南国に雪が降る
そりに乗ってソクラテスがやってきて
熱燗を一杯もらえるかね?とたずねる
そこでみんなでトーガ・パーティ。
(注:トーガパーティ:
以前流行った(??)ギリシャ風仮装カクテルパーティで、
男も女もトーガ(シーツみたいな古代ギリシャ衣装)をまとい
トーガ、トーガ、とわめきながら杯を干す)
ついでに私が走ってみようか、
雪をまとったオリーブの枝を持ってシーツをまとってサンダルはいて
「ユリイカ!」と叫びながら。
古代ギリシャの哲人のパフォーマンスとは誰も見てくれないだろうな。
雪の日に現れた不審者として通報されるのがオチか。。。
(冒頭のイメージ写真は、オリーブだけ自家製)
