健康になる日 | 酒とホラの日々。

健康になる日

今日はカイシャで義務付けられた成人病健診の日


成人病は生活習慣病と呼び名が変わったのじゃなかったのかしらん、
まあ成人とか成年って響きも、なんか透明でないところが悪くない。
「青年」っていう空々しさより、「成年・成人」の胡散臭さが好ましい。


例えば、成人と成年を全面に出す言葉は、
成人向け  成年実業家  成人君主  成年の家  成年絵画協力隊・・・
などとバカなことを考えているうちに病院に着く。


とりあえず受付を済ませ、
パンツ一丁にガウンを着て検査を待つが、
いい年したオヤジや、ワカゾウ、雑多な野郎どもが病院ガウン着て
所在なく心細げに呼び出しを待つ姿は、いやーもう、悲しいくらい威厳もない。


かなりのゲテは平気であるはずの拙者も、
さすがに目のやり場に困って、スポーツ新聞に没頭するが
急逝したプロレスラー橋本信也氏の追悼記事に胸が痛くなる。

早すぎるよなー。


そこへ突然、
「captain-jackさん、血圧計ります」と呼び出しの声。
全く不意をつかれて「最高135最低80」


ちょ、ちょっと待て、これはプロレス者の血がたぎっていたのであって
計測値は正しくないのだ、とリターンマッチを要求し、
ふーっと一息吐いてすぐに再計測。
「最高112最低75」 ・・一瞬でここまで落ちる。


どうだー、これでだいたいいつも通りだーと見得を切るが、看護婦さんは
「どっちにしたって正常範囲ですよ」と極めてクールでそっけない。


次の腹部超音波検査は、検査士と狭い部屋にこもり
腹にゼリー状の薬液を塗ってあちこち機械でなでまわされる。


昔の便所の電灯のような薄暗いランプに照らされて、
得体の知れない機械を持った、干からびた宇宙人の死体みたいなジジイの検査士が、
寝台に横たわる半裸のヒーローに迫ってくるというのは、
ほとんどSFホラーの世界である。


その後の採血では、注射器四本!という採血量と、自分の血の醤油の如き黒さに驚く。
あとは、胸部レントゲン、心電図、眼底検査等々、一通りのアトラクションを回り
クライマックスは胃レントゲンである。


これがために、当日朝は言うに及ばず前夜9時からからの絶食を行なっていたのだ。
空腹に流し込むバリウムは拷問に等しく、検査台の上で回転しろとかあっちを向けとか
言われるのはどうにも苦痛である。


最後はトドメに(バリウム出すための)下剤を飲まされて検査は終了だが
これが終日後を引くのだ。


絶食・バリウム・下剤・・・健康診断によっていつもの生活リズムはすっかり狂って
極めて調子の悪い不健康な一日を過ごすことになる。


まあこれでなんかの病気が見付かる場合もあるかもしれないのではあるが、

健康診断の「健康収支」は、今日一日だけをとれば明らかにマイナスである。