夕立と婦人靴売り場 | 酒とホラの日々。

夕立と婦人靴売り場

土曜、夕立に見舞われてデパートの一階に逃げ込みました。

デパートの一階部分はたいてい婦人物商品がスペースを占めていて、外の世界と一線を画しています。特に靴売り場は女性たちのほっとしたようなゆるい空気が漂っていますね。


スツールに腰を下ろし、歩きづらそう(?)な華奢な靴を脱いだ女性たちは、街歩きのおしゃれの緊張感が一時解けるのでしょうか。リラックスして素足を投げ出す女性の群像は後宮の女御たちを描いた絵画にも似て、ほのかになまめかしさも漂うようです。

まじまじと見入る訳にはいきませんが、あの「富美子の足」や「瘋癲老人日記」を書いた谷崎潤一郎が見たら、一級のフット・フェティシズム小説を作り出したかもしれないと、ぼんやり考えておりました。


でも、私は婦人靴屋は苦手ですね。以前嫁さんの靴買うのに付き合って十数軒引き回された挙句に結局買わなかった記憶がトラウマになっていますので。どうして女性の買い物っていうのはこう・・・。



弱まる気配のない雨をショーウィンドウ越しにちらと見やると、私は未練ありそうな嫁さんを脅してすぐに別の売り場に転進したのでありました。