チュウハイです。

 

 

 

さて、「市場にないコンセプトのアコギピックアップを!」

 

で試作したアレ。

 

 

ネックブロックに貼り付けてみました。

 

 

 

 

 

何はともあれ録音です。

 

(撮った動画、消しちゃいました)

 

 

 

 

 

 

 

まず、懸念された最大入力音圧オーバーの歪みは発生しませんでした。

 

オーバードライブ内蔵ピックアップにならず、ひと安心です!

 

 

 

 

そのうえで、音の話。

 

サイドにも貼り付けてみましたので。

 

 

 

 

 

次のマイク位置の音を連続して聴いてみましょう。

 

①外部設置

②ネックブロック設置

③サイド設置

 

 

 

 

 

外部設置と内部設置で、思ったほど違いが出なかった件。

 

出力レベルもほぼ変わらんw

 

 

そうなのか…そうなのか…

 

 

 

ただ、違いは十分にあります。

 

 

 相対的な聴覚評価を図示しますと。

 

 

 

 

 

という結果を受けて、もう少し踏み込んでみます。

 

それぞれの波形を動画編集ソフトで並べると、結構違いがあるんですねぇ。

 

 

 

 

アコギの最大音量が出るのは、ボディで増幅される低域です。

 

どれも、クリップするギリギリまで出して有ります。



最大の音量以外に目を向けた時、

 

小さい波の密度(白い面積)が左から右へ向かうにつれ、上がっているのが分かります。

 

 


つまり、こういうことでしょう。


 

①外部設置→低域以外の成分=少

(最もドンシャリバランス)

 

②ネックブロック設置→低域以外の成分=中

 (感じたブーミーさは低域の問題ではない)

 

③サイド設置→低域以外の成分=多

(ミドルフォーカスでレンジ感が狭く感じる)


 

 

 

これに気が付いた後にスペクトルを確認してみましたらば、

 

確かにその通りのバランス傾向でした。

 

 

①外部設置 相対的にドンシャリ



②ネックブロック設置 バランス型



③サイド設置 ミドルフォーカス

 

 



ちなみに①と②は1.5kHz付近に飛びぬけて大きな山が有ります。

 

これが「サイドの要らぬ共振」てやつで、

 

不要な音ですが、こういうのも含めてアコギの鳴り・アコギの音では有ります。

 

③では共振箇所がマイクより後ろに来たので、指向性により拾わないかったようです。

 

 



マイク位置によってどう変わるか、見えてきました。

 

ここからは考察。



 

各マイク位置で、どの範囲の音をメインで拾っているかをイメージにすると。

 

 

 

 

いずれも、サイドバックからの反射音を拾ってます。

 

 

その是非は一旦置くとして、

 

①②と③は、確かに条件が違う気がします。

 

 

 

 

①②はトップから発生した音波がギター内部で乱反射しまくった結果&サイドの鳴りも含めて拾う感じ。

 

③は乱反射している最中の音を拾う感じ。ギターのアッパーバウト(くびれから上)の振動は殆ど関係ないです。

 

 

①〜③で、音の切り取り方、距離や減衰による影響がかなり違うと考えられます。


マイキングの思想次第で、バランスはかなり変えられるということですね。


 

 

 

 

それも含めで考えると、

 
空気感やアッパーバウトの鳴りは犠牲にするとして、こういうマイキングなら、より近く強い音像が得られそうです。
 

 

 

…ミドルに寄り過ぎる懸念は有りますが。
 
 
 

 

ただ、市販で最も生っぽい出音と思われるL.R. BaggsのLyricの場合。

 

 

 

 

筐体をブリッジプレートに貼り付けて、プレートから3mmという超近接位置にコンデンサマイクを設置します。

 

筐体中心にある複数の穴が速度孔っぽいので、単一指向性マイクをトップに向けているのでしょうか?


 

私の実験から考えると、ソートーにミドルに寄りそうですが?

 

 

 

販売代理店の説明。

 

『L.R. Baggs TRU•MIC TECHNOLOGY

 

マイクロフォンは、バランスのとれた音色を得るためにサウンドボード全体を聞くために、カプセルを上から3mmだけ配置することによって「圧力ゾーン」原理を活用しています。また、マイクロフォンがトップに近づくと、フィードバックの前に高いゲインが得られます。 Lyricは、内蔵マイクを使用する他の試みとは異なり、音響キャンセラ内部の「箱形」反射を拒否するノイズキャンセリング技術を採用しています。 』

 

 

 

何言ってんだかさっぱり分かりませんw

 

 

とはいえ、「箱としての音」よりも「サウンドボード=トップの音」をターゲットにしているのは分かりますな。

 

超至近距離からトップを狙い、犠牲になった開放感をプレゼンスコントロールつまみで補ってるのかな?

 

 

 

細かいことは分かりませんが、

 

そんな話もあります。

 

トップをターゲットにしたマイキングも試すべきですね。

 

 

 

と言っても、1次試作は「マイクが機能するか、使えるか」の検証でした。

 

マイクの角度を変えられるようには作ってないんよね。

 

 

 

 

無理矢理曲げるかw

 

 

 

という現状の問題とは関係なく、

 

2次試作は、マイクにフレキシビリティを与え、「録音用のピックアップとして使えるか」の追い込みですかね。

 

筐体周りがガチ仕様になるので、作るのが結構めんどくさくなるんですよねぇ。。。。

 

 

 

 

では。