悩まし村の住人、チュウハイです。

 

 

 

 

前回これが出来上がりました。

 

 

 

 

次はさらにめんどくさい治具を作ります。

 

が、その前に全体の詳細設計を確定しておく必要がありそうです。

 

 

 

 

てことでまたCAD作業。

 

 

 

 
ゼロから真面目にアコギ設計を考えると、
 
いろいろと謎が見えてきます。
 
 


 
例えば、一般にXブレースの位置はサウンドホールからの距離により、幾つかの種類があります。
 
 
 
 
好きな方ならご存じ、Forward shifted X bracingとかですね。
 
位置によって音の傾向が変わると言われます。
 
 
 
 
「サウンドホールからの距離」

とは言うが、
 
それってどーなのよ?



 
まず、物理的に重要なのはサウンドホールからの距離ではなく、
 
トップのどこにXブレースが位置するか、です。
 
 
 
 

極端な話、仮にこの位置↓にサウンドホールがあったとして、そこから25.4mmの位置にXがあれば、「フォワードシフテッドXブレース」と言えます。
 
 
 
 
ですが、これが一般的なフォワードシフテッドXと同じように働く訳ないですね。

 
ということから、

重要なのはXブレースがトップのどこに位置するかであって、「サウンドホールからの距離」ではないのは明らかです。
 
 
 
 
次に、「サウンドホールからの距離」と言っても、そもそもサウンドホールの位置はどのギターでも必ず同じなのかい?と。
 
 
 
 
 
否ですね。

 
手持ちのいくつかの図面を見るだけでも、サウンドホールの位置は違うし、メーカーによっても異なる筈です。
 
 

 

 

 

 

 
つまり、「フォワードシフテッドX」と言ったところで、基準の位置が違うため、
 

実質、中身は別物ってことは多々あろうかと。

 

 

 


自分で設計するにあたり、当然問題になるのは、



サウンドホールの位置をどうやって決めるべきか?



です。

 

 

 


スケールとジョイント位置、指板サイズによって、ある程度は絞り込めます。

 

ですが、それだけでは決められない、というところです。

 

 


というのも、次の要因が全て関わり合うからです。

 

・スケール

・ジョイント位置

・サウンドホール位置とサイズ

・ブレース位置とアングル

・ブリッジ設計



これらが上手く嚙み合う形を考えないといけません。




 
スケールとジョイント位置だけからテキトーにサウンドホール位置を決めると、、、

 

 



結果として、ブリッジ幅が200mmなんてことに。


 

普通のブリッジ幅は154mmくらいですからね。

 

普通より5センチも幅広、、、は具体的で特別な狙いが無い限り、設計として常軌を逸しています。

 

ブリッジ幅が200mmになるようだと、


やりなおし!となるのですね。


 

 

 

ということで、サウンドホールの位置を考えるだけでも全体的かつ詳細な思考が必要だったりします。
 
 
これまた、なかなか厄介。
 
 
とは言え、こうして全体を考えるのはアコギを理解するために必要なプロセスでしょうね。

(理解出来るとは言っていない)
 

 

 

 

では。