行政書士の德永知一です。今日は2018年4月29日です。
ノロウイルスは冬場に発生する食中毒のメインの病原菌です。ノロウィルスの感染ルートは以下の3つに区分できます。
(転載貼り付け開始)
出典 国立医薬品食品衛生研究所「ノロウイルスの感染経路」
http://www.nihs.go.jp/fhm/fhm4/fhm4-nov012.html
(1)食品媒体感染
カキなどのウイルスに感染された食品を、生または不十分な加熱処理で食べた場合。
(2)接触感染
感染した人の糞便や嘔吐物に触れ、手指等を介してウイルスが口から入った場合。
(3)飛沫感染・粉塵感染
患者の下痢便や嘔吐物が飛び散り、その飛沫が口から入った場合。
(転載貼り付け終わり)
この中で、「人の糞便」に触れて感染するということは普通ないだろう、と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、長野県北信保健福祉事務所が作成したデータをみると、糞便の飛散状況ってすごいということがわかるんです。その実験データを紹介します。
(転載貼り付け始め)
出典 長野県北信保健福祉事務所
「トイレを起点とするノロウイルス汚染拡大の検証」
http://www.pref.tochigi.lg.jp/e04/welfare/hoken-eisei/kansen/hp/documents/toirenoro_1.pdf
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はじめに
調理従事者が原因となるノロウイルス食中毒の多くは、不顕性感染もしくは発症した調理従事者の、排便後に汚染された手指を介して
食品や調理場を汚染することが食中毒発生の大きな要因と考えられる。
• 今回、排便後のトイレや身体の汚染状況を、模擬実験することにより、視覚的に確認できたので報告する。
実験結果
実験1:和式トイレでの水様下痢便による汚染状況
①臀部:肛門部から後方13から16cmにわたって、擬似水様下痢便の飛散を多数確認した。
②靴やズボン:裾内側面に飛散を確認した。
③便器周囲:床面には、広範囲にわたって多数の飛散を確認した。
実験2:洋式トイレでの水様下痢便による被服及び周囲への汚染状況
①臀部:便座面を覆う全体に、肛門周囲から10~15cmにわたって多数の飛散を確認した。
②靴やズボン:裾内側面に飛散なし。
③便器周囲:便座裏側及び便器内側全体に多数の飛散を確認したが、便器外側周囲には飛散なし。
実験3:排便後肛門拭き取り時の手の汚染実験
①手:トイレットペーパーで覆われていなかった拇指球を中心に、広く汚染を確認した。
②白衣の袖口:汚染を確認した。袖口のゴムの有無に係らず、汚染が認められた。
考察
2 排便後の手の汚染実験
・ 水を流すレバー、ドアノブ、手洗い流しのカランなど、トイレ使用者が必ず触れる部分に汚染が生ずることが考えられ、次の使用者の手が汚染される可能性が示唆された。
• 袖口の汚染は調理作業中の食品との接触や、付着物の乾燥に伴うウイルス飛散により、食中毒の原因となる可能性が示唆された。
まとめ<調理従事者のトイレ使用における注意点>
• トイレの外で上着を脱ぎ、長袖の場合は袖口をまくる。
• トイレ専用の履物に履き替える。
• 手洗いは、石けんを使用し、拇指球周囲及び手首は特に念入りに行う。
まとめ<トイレの管理について>
• 従事者用トイレは、汚染の少ない洋式トイレが望ましい。
• 和式トイレの場合、床や壁面などの広範囲な清掃が必要となる。
• 適切な清掃を実施するために、「トイレ掃除のマニュアル」を作成し、徹底する。
まとめ<調理従事者への衛生教育について>
1 実験結果の写真を用い、視覚的に汚染拡大についての周知
• トイレからのノロウイルスの汚染拡大
• 基本的な手洗いの重要性
• トイレの掃除、消毒方法
2 必要性を認識し実践
• トイレに入る際は上着を脱ぐ、靴を履き替え
• 清掃マニュアルの作成および実施
(転載貼り付け終わり)
この資料は重要な資料です。ノロウイルスによる感染を防止するために、トイレの清掃と、高い従業員の衛生意識が重要だということを実験的に視覚的に示したデータだからです。ご興味のある方、出典先をのぞいてみて下さい。
(終わり)




