東京・
原作は谷崎潤一郎賞を受賞した山田詠美の短編集「風味絶佳」の中の、同名の短編。このベストセラー恋愛小説を、『冷静と情熱のあいだ』の中江功監督の手で見事に映画化した。なんといっても素晴らしいのが脚本だ。元々傑作といえる原作をベースにオリジナルの要素も加えられているが、このオリジナル部分がストーリーの陰影を鮮やかに浮き上がらせている。主演の柳楽優弥は、素朴な魅力で志郎を好演。特に目を使った演技は秀逸だ。ヒロイン役の沢尻エリカの瑞々しい演技も光る。2人を見守るグランマ役の夏木マリの存在感はさすがの一言。“本当の恋”の甘さと辛さを思いっきり味わえる、珠玉のラブ・ストーリーが誕生した。