太田 蘭三 赤い渓谷豪雨の後の奥秩父甲武士岳で、警察手帳を持たぬ警視庁の刑事・香月功は男女の死体を発見。地元警察は豪雨下の遭難死と断定したが、二人が雨ガッパを着ていないことに不審を抱いた香月は、単独捜査を開始した。関係者を洗っているうちに、香月は突如、右翼の政治団体に監禁され、リンチを受ける。必死の思いで脱出した彼の前に、今度は偽一万円札事件が発生した。その背後に浮かび上がったドイツの幻の名印刷機"ザンメル"。全く関連がないように見えたこの二つの事件に、香月は共通の影を見出したが・・・。