東京国税局調査官の椎名悦男は、提出された申告書を一瞥したとたんその表情を変えた! それは税吏特有のカンだった。彼は調査を開始した。脱税は明白だったが、調査中止を命令された。僚友・赤嶺調査官もまた押収した証拠書類を積んだクルマに運転手ごと蒸発されて同じく調査の中止を命令されていた。この世界で上司に背くことは不可能だった。だが、憤懣やるかたない二人は個人的に協力してこの事件の摘発へと強い決意に燃えた。この二つの事件の背後に巨大商社の巧みに仕組まれた脱税のカラクリが浮かび上がった。巨大企業の暗渠によどむその巨額の"使途不明金"の流れて行く先ははたしてどこか!?