―百合の香りに、誘われてきたんだね。そう、これは山百合。花言葉は、荘厳―。十年前、連続幼児殺人事件の容疑者に捕らわれながら、寸前で助け出された皆瀬早紀は、中学生になっていた。幼き日の記憶。しかしなぜか早紀には、捕らわれたことよりも助け出されたことの方が忌まわしい記憶として残されていた。そんな時、十年前の連続殺人事件と同様の殺人事件が発生する。過去の容疑者・蘇我憂水が舞い戻ったのだろうか!?早紀はいつしか通うようになっていた花屋“レンテンローズ”で、己の記憶と向きあうことになるが…。彼女の見つめる先にあるものとは―。五弁の花咲くレンテンローズより紡がれる。