昭和57──。東京・荒川の河川敷で、関東大震災直後に故なく虐殺された挑戦人を慰霊するための遺骨発掘作業が行われた。葉山亜希子は恋人の室生浩一郎と一緒に固唾を飲んでこの作業を見守っていた。だが、遺骨は見つからず、三年後、朝鮮人遺骨とは関係のない男性の白骨体が、発掘場所の近くで発見された。やがて、この白骨は20年位前に殺害されたものであることが判明、被害者の身元探しが始まった──過去と現在が耕作する二重、三重の深い謎と、若い女性の恋愛心理を描く