結婚を間近に控え、幸せの絶頂にある相羽季奈子の母親が、交通事故で重傷を負った。かつぎ込まれた病院の医師団は、たとえ手術が成功しても、植物状態に陥ると判断し、処置に迷っていた。その中の一人、若手脳外科医上林は医の倫理をふりかざし、手術を強く主張した。上林の主張の奥には、季奈子がかっての恋人であり、自分を捨てて他の男を結婚相手に選んだという背景があった。手術は行われ成功したが、予想通り患者は植物状態に陥った。その結果、季奈子は婚約を破棄され看病ひとすじの希望のない毎日を送り、上林は良心の呵責に苛まれ、加害者の北川は刑務所に服役中に離婚され、実家に多大な経済的負担をかけていた。北川が出所後にまた、起こした事件の弁護を引き受けた水木は、季奈子の母親殺害未遂事件の弁護も担当することになったが、事件の裏に潜む意外な事実に直面した。