いよいよ5年前の金融危機時に発行された、みずほFGの優先株の普通株への転換価格の値決め期間に入る。最近では、ダイヤモンドオンライン が「ヘッジファンドが仕掛けるみずほ株「売り攻勢」の暗雲」とのタイトルで解説をしているが、やはりこうした案件はJ_Coffeeさんの徒然草 の「みずほFG1兆円増資の影響(前編、後編)」が参考になります(更新が終わっているのは残念ですが、過去を調べるのには大変参考になります。感謝)。


このように、当時、どうしても大規模な増資が必要になったみずほFGは、かなり苦しい条件で1兆円増資を行った(これと比べると現在の欧米金融機関の増資はシンプルです)。全国の支店長や役員の方々が、トップ外交を行い3000件強のお客様に、増資を引き受けてもらった。こうした行為は、証券会社を通さない自己募集として話題にもなった。


しかし、複数の証券会社はヘッジファンドの意向を受けて、この3000件の先をあたり優先株の買取営業を行った(どの程度が応じたかは正確には分かりませんが、機関投資家分も含めて少なくないです)。優先株保有客から105円程度で買取りヘッジファンドへ120円程度ではめた。これでもヘッジファンドはシュミレーション上では収益が出るようです。過去に三菱自動車も転換型優先株を発行し一時的にヘッジファンドからの売りを浴びせられた。今回のみずほFGも大事にはならないと思いますが、影響は必至です。勿論、みずほFG側もこうした事は、よく承知していると思われ、自己株式の消却などを考えていると思います。