松本潤を言葉で     〈 嵐 〉 -19ページ目
深山
「糖分足りないんじゃない…」

佐田
「要らない!」

このふたり相性いいな。こういうシーン、たまに台詞をかぶせてくるのを待ってるなって感じるドラマがあって気になるんですが、松本潤の台詞言ってる感のない、アメ口に含んだ話し方なのに伝わる言葉っていう自然さ、香川さんのかぶせ方っていう、文字にすると無駄な呼吸がいい。

深山
「食べな」

立花
「食べ ない」

深山
「(ポリ)」


ここの呼吸といい表情といい!大好き。

「確認にいってきます」とか「それは許せないな」とか、このドラマで私が付けてるツボチャプタがどうもこういうところに集中してる。動かない感じ。深山が揺さぶられない感じ。「泣いてんじゃないですか」とか。


山城家の人達を調べに行こうっていう事務所のシーン。

佐田の真似。立花の真似。深山の台詞。藤野がかぶせて明石がのる。戸川が叱る。

このシーン大好き。

こういうのが99.9のいいところだなと思う。

調べろ!了解!でもストーリー上は問題のないところが、くるくる回る。流れを止めてまで笑いに走るんじゃなくて流れてる川の流れに色が重なってきて、見てるこちらは事務所の入り口に立ってああーああーって次から次へと見送ってるような感覚に陥る。自然と口角が上がってのっかってその流れについていきたくなる。


それに対してがっちり流れを止めるダジャレシーン。

おかげで寒いシャレにがっちり私の動きも止められてしまう。事務所のみんなと動きがシンクロしてしまう。目が点になる。

で、ダジャレ合戦でくすくすやってる深山と佐田にそのうち笑っちゃって、ぶつぶつ言ってる明石達に笑わされて、この緩急に巻き込まれる。このシーンって正解なの?不正解なの?でもほら「親友ー(笑)」って私笑っちゃってんじゃん。持ってかれてるじゃんっていう。


Daylight」が流れて焦る。いやいやまだだろうと思う。曲が終わって続く深山の心の声。ゾクゾクしてくる。こういうのたまらない!

「実はうちの店、デザートが特別なんです」な感じ。

事件が見えた深山がダジャレ連発。笑うプロレスラー。止まる加奈子。帰る明石。のっける深山。ほらやっぱりこういうシーン!監督、演出家の見せ方が素晴らしいんだけど、それだけじゃないんだよなあ。みんなが生きてる感じがする。いい仕事をする人達がこんなにいるっていうワクワク感。


皐月が誰かを庇っているのはわかっていたし、それが結果的に自分の元へ遺産が入るようにしむけるためだともわかってた。けど、功一が殺しているその時にまずこいつはdone、じゃああいつらも巻き込んでそっちもdoneってチェックマーク予定を組んでるのにぞっとする。

皐月「何のことでしょう。何の証拠もありませんよね。」

この後の深山の表情がいいんだよなー!

瞬間的な怒り?イラつき?がすっと笑みに変わる。

深山の好きな事実はこういう味をしてる。それを閉じた口の中で味わってる顔。

無罪か有罪かは関係ない。事実が知りたい。明らかにしたい。

彼女は公にはしないけど事実を否定しなくて、でも罰せられることはない。

そうだよな。俺の求めてたものは事実で、功一が殺した、家族が皐月に罪を被せることにした、何の嘘もない。その下にある皐月の真意は「犯罪」として表に出ることはない。事実を暴いてきちんとあるべき場所に戻したかったんだよな?でもそれが気持ちのいいものとは限らない。そうやってですら、悪意に応じて報いを受けるという結果は用意されない。

昔のまんがですが「悪魔の花嫁」を思い出しました。罠を仕掛けるのは悪魔だけど、それに自分から飛び込んでくるのは人間だっていうような台詞があったような記憶がある。悪魔の誘惑がなければ平穏に過ごせた者も、揺さぶられて違う道を選択してしまう。
仕掛けたものとひっかかって罪を犯した者とどっちが悪い?誰が悪い?そこで気付く、「悪い」ってなんだ。善悪じゃない。何が起きたかだ。

深山は裁判官でも陪審員でもないんですね。もっというと弁護士という役割もその名を借りただけの調査員なのかもしれない。最近やっと見始めたのでCSINCISを思い浮かべた。それだって「きっとこっちが犯人だ」という予断も判断も推論もあって、腑に堕ちなければその推測に従って動くんだけど。深山の「なんか違う」感覚もそれに左右されるだろう。

そこでなるほどなと思う。深山の変人さはこのポジションに合ってる。

「この人なんかキライ」「この人怪しい、犯人っぽい」誰もがそう思いがちな場所に立ってなくていいや。「この人を助けたい」とか、相手の選り好みとかどうでもいいや。起きた事の違和感が大事だ。どうしてあんなことをしたかっていう理由に納得がいけば、相手が天使のような少女だろうと悪人面した不審人物だろうとどうでもいい。いっそ、そういう先入観など邪魔なだけだ。依頼人の利益を最優先すべき弁護士には似つかわしくない考え方なんだろう。オプ(保険調査員)の方が近いかも。

そして、自分の見つけた事実が陰で犯罪を操る人間を吊し上げるカタルシスにつながらなくても、「そうだな、それ探しに来たんじゃなかったんだ」ってところに落ち着く。

一瞬のムカつきが私にもわかりやすい「悪者」を罰したい気持ちで、そこからの笑みが深山に立ち戻った瞬間なのかな。そういうシーンでした。


裏話でドアが開かないのがハプニングからの採用だったとあったけど、ちょうどいいハプニングもあったものだなと思いました。あれでこれからこのまま完全犯罪の一例のままではいさせない余韻が残ったもんね。でも深山は対皐月でやってるわけじゃないからそれが皐月相手とは限らない。これまでにもあった「いつかは片付けたい宿題」として残る。
でも皐月はずっと苦さを味わわせた深山を思い出すだろう。


そして次週予告。
「まだ撮れてないよ」

こんなの初めて見たよ(笑)

ガンバレ99.9チーム!

(と最終回も終わって数週間経って書いてる)