4月29日(日)





十八代中村勘三郎さんが兄のように慕っていて、僕も勘三郎さんと一緒に食事や飲みによく連れていっていただいた片岡仁左衛門という偉大な役者さんが居ます




若い頃から二枚目の大スターで「正義の味方」が似合うとってもかっこいい役者さんですが、鶴屋南北の書いた芝居の悪役に積極的に取り組んでいます





昨年の国立劇場での『霊験亀山鉾(れいげんかめやまほこ)』に続いて今月は歌舞伎座で『絵本合法辻(えほんがっぽうがつじ)立場の太平次(たてばのたへいじ)』に取り組んでいました





この歌舞伎座の芝居は仁左衛門さんはもうこれで上演しないという「一世一代」と銘打って上演した上にメールまでいただいたので、どうしても観に行かなくてはと思い観に行って来ました





それはもうゾッとするくらい悪い人物を演じる訳ですが、悪い役を演じてこれほど美しい人は居ませんねぇ………





こんな役者さんは今の歌舞伎界には居ないと思いますよ





怖くて怖くてゾクッとするのに、その悲しいくらいの美しさにとり憑かれるように引き込まれて目が離せなくなってしまうんです





長いキャリアと豊富な経験に裏付けされた絶品の芸なんですよねぇ………





本当に「片岡仁左衛門」という役者は素晴らしいです




普段の仁左衛門さんは優しくて可愛らしくて 楽しいお茶目な紳士なんですけどねぇ………