ニコニコ ワタシのこと

30代半ばの女です

家族は同じ歳の夫、息子(6歳)、娘(4歳)

 

ニコニコカラダのこと

キアリ奇形1型

脳脊髄液減少症

診断されています。

治療はせず、半年に一回診察予定なのですが

頭痛、倦怠感あり仕事休職中です。


 

5年前に引っ越してきた我が家の隣は

空き地。

そのお隣に

70代〜80代の老夫婦が住んでいました。



おばさんはとっても元気で

ハキハキとよく声をかけてくれ

毎日家の外や中の掃除をテキパキしていて

いつもおしゃれなエプロンをしていて

70代半ばの年齢より若く見える

そんな人でした。





おじさんは80代で

もの静かな人でした。

最初は怖い人なのかと思ってましたが

印象が変わったのは

引っ越してすぐに組長になった我が家が

次の年の役員決めで困っていると

助けてくれたときでした。 


腰がかなり曲がっているせいで

年齢よりちょっと上に見えました。

歩くのがいつも辛そうでした。




やがて

おばさんが転んでしまったようで

入院をしました。 

入院生活で

認知症のようになってしまったようで

退院後に会ったときには

会話がうまくできなくなりました。

あんなに若々しかったおばさんが

別人のようになっていった。

こんなにも短期間で変わるのだと

驚きました。


そして、いつの日か施設に入りました。





おじさんの一人暮らしが始まりました。

キレイ好きのおばさんがいたときは

布団が頻繁に干してありました。

一人になったおじさんも

足腰が辛いだろうに

布団よくを干していました。


ゴミを出すのも大変そう。

夫が

「おじさん!

玄関の外に出していたら持っていくよ!」

と言ったけれど

「そんなに早く起きれないよ」

と笑ってたようです。


回覧板も、「うちはとばしていいから」と

言われましたが

大事な内容は付箋に書いて

玄関に貼っておいたりしました。

ヘルパーさんが来て

生活を助けているようでした。





昨日

1年生になった息子と歩いていると

「おーい!」という声が。

ふりかえると、おじさんが窓から

呼んでいました。

「一年生になったんだねぇ!

学校は楽しいか?」

声をかけてくれました。

隣には県外に住んでいる娘さんがいて

「いつもお世話になっています。

お父さん、

どうしても声をかけるって言うから...。

すみません!」

と話していました。




わざわざ気にしてくれて

声をかけてくれたことがとても嬉しかった。

ありがたいなと思った。

幸せな気持ちになった。





今日の午前

おじさんは、見慣れない車で出かけた。

今日の午後

家の前の介護用手摺が外されていた。

取り替えかな?と思っていたら

おじさんの息子さんがきて

「父がいつもお世話になっています。

施設に入ることになって空き家になります。」

と言った。

驚いてしまい

なんて言っていいかわからなくて

「体に気をつけてくださいと、お伝え下さい」

と一言だけ伝えた。











仕方がないことなんだけれど

とてもかなしくなった。



でも、体が不自由で一人で家にいるのも

きっとすごく大変だっただろう。

いつもおばさんと

隣に並んで夕食を食べていたのに

一人になってしまい寂しかっただろう。

施設の空きを待っていたのかもしれない。

奥さんのいる施設にいけるのかもしれない。




本当のところはわからないけれど

おばさんとおじさんの

これからの生活が幸せでありますように。

心穏やかに過ごせますように。

心からそんなふうに思いました。




おばさんとおじさんの家の庭にある

沈丁花の香りがとっても好きで

毎年春を楽しみにしていた。




来年もこの先も

この温かくてちょっとさみしい気持ちを

沈丁花の香りで思い出すだろう。












センチメンタルになりすぎて
いつもと違うテイストになりましたえーん