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BM ⑩

12 ダスティ・ローズのバイオニックエルボー

WWEのものでも、40何位かにあったはずである。肘だけが別の生き物のように動くという、ダスティ・ローズのエルボー群。

額へ首へ、鈍角で時には鋭角で、順手で逆手で、グサグサと何発も突き刺して来るエルボースタッブ。クルクルと回したり回さなかったり。ロープに走ればリヴァースエルボーバッドが飛び、締めには巨体を舞わしてのフライングエルボードロップ。

特にエルボースタッブだったのだろう、バイオニックエルボーと呼ばれたのは。大きく振りかぶって大きく振り下ろす。いろいろなフォームで、モーションで。髪を掴んで片足を大きく上げて、ガツガツと音を立てて。

ダスティは3か月間だったがチャンプとして活動し、チャンプ時代にはチャンピオンらしい技なども使ったが、ハイクロスボディとこのバイオニックエルボー以外は、殆ど上手くはなかった。言い換えればエルボー一本で、あのカリスマのキャリアを作り上げたということ。ミーンズ、ジ・アッメリカンドュリーム。

ダスティはエルボー一本で全てを作った実績を背景に、各地域でブッカーとしての手腕も振るった。その腕はおそらくVKMのもっとも恐れるレヴェルのもので、TNAにかかわろうとするとすぐ呼び戻されたりする。今もNXTをカリスマ一本で引っ張っているのは周知。

11 ドラゴン・フジナミのジャーマンスープレックスホールド

今や本当に大学で講義しているという藤波教授の、数限りなくあるグレイトマヌーヴァーズの、ほんの一つ。

カール・ゴッチの全盛時を知らぬ者たちにとって、ジャーマンスープレックスホールドとはドラゴン藤波の技であり、ビリー・ロビンソンのそれを見たことがない者にとっては、ジャパニーズレッグロールクラッチとは、藤波の技である。

今全盛時のそれらのオリジナルを見たとしても、その感覚は変わらない。藤波の方が凄いと。

藤波の方が凄い。それはあらゆる技に関してそう思う。

ドラゴンロケット=トペは、ロープの間から抜けて顔や肩にペチンと覆い被さる技ではない。高速で一直線に矢のように飛んで、前頭部を相手の心臓目掛けて、射抜くようにぶち当てる技である。

ドラゴンスクリューはえげつない技なので、けれんを弄じてはいけない。デヴァステイトな相手のドレッドかつ不用意なキックなどに、全身全力をもってしなければ対抗できないことを表すのが、ドラゴンスクリューという全霊の片足タックルだ。

本物のドラゴンスープレックスというのは、スープレックスホールドではなく超危険なパイルドライヴァーなので、IWGP実行委員会からバンされるのが正しい。あの技でスープレックスホールドピンするというのは体勢的に無理があり、ホールドピンするための技の形、ましてや、カウント2で返されるレヴェルならやらない方がなんぼかマシというものであろう。

GSHもしかりで、返されるならやらない方がマシ。やるならべた足と鼻先の確固たるブリッジで、かつ強烈なガットレンチを決め、パワーボムのように抑えピンを確実にしなくてはならない。

そういうGSHを、カーン、藤波、マイク・グレアム、剛の、Jr.タイトルターモイル黎明時代は、確かにやっていた。ヒロ・マツダ譲りか。

Jr時代の藤波の技はすべてがAAA+級だった。ヘヴィーになってからのドラゴンスリーパーなどはいただけないが。

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