ジッグザッグ
スワッガーをさっさと煽て帰して、自分はラダーを持ち出してその天辺に座り込み、マニーインザバンクのケースを叩いて大目立ち。何をやっても地味な感がつきまとうジグラーも、これは流石に絵になる。地味だからこそこういうチャンスには、どんどんはしゃいでもいかないといけない。
銀のショートスパッツに使い古されたベスト。コスチュームからして、現代のWWEにあるまじき冴えなさ。金髪のカーリーを撫で付けているのはいいとしても、何ぞ汗のようなものを飛ばしたがるのは、どうしたい演出なのか未だに意味不明だ。カート・ラッセルに似た顔も、なぜかハンサムには見えない。ラッセルはこんなものだったろうかとラッセルを見つければ、おそろしく醜く老けたラッセルに出会う始末。おっとこれはニック・ノルティだったか。昔からこの二人をどうも区別できない。
IC王座へ挑むシリーズも、ついぞモリソンを落とせず。アレ、よく見りゃモリソンもラッセル似だ。
しかし、ドルフ・ジグラーはなかなか素晴らしい。超A級とは言わないが、メジャーリーガーが持っていて欲しい我々の望む基準の、ボトムラインを満たしているというか・・・。だからこれというセールスポイントがないのにもかかわらず、ここにいる。
何がいいか。やはりまずはバンプではないか。若い頃のスティーヴ・オースティンそっくりの、首で一回転するような、しなやかな受身。スタニング・スティーヴの信奉者だったとしか思えない、ここから学んでいるとしか思えない、オースティン以来の高速でのそれだ。オースティンはなにより、この美しい芸術的なバンプで、我々に一目置かせたのだ。
フレアーはニキタとの首相撲に負けてフッ飛ばされ、首で倒立するように回転して対角コーナーまで転がり、コーナーに半分吊るされるように着地していた。ニキタとの対戦では、アレが大好きだった。カート・ヘニングもショウンも、皆これが実に上手かった。ランディも上手い。意外にコンパクトな肢体を畳んで転がるジクラーのそれは、既にそれらと同じ、一見価値のシロモノになりつつある。
そしてジグザグ、これがまた実にいい技だ。後ろに付いて引きずり倒すというのは、レスリングの基本中の基本の動作だ。いや、レスリングの基本というよりも、捕食猛獣が獲物を追い捕らえて伏せ押さえる所作にさも似たりな、ハンターの本能的ムーヴだ。そのシンプルさをジグザグだなどというネーミングとともに、シグネチュアにしてみせているのだから大したものなのだ。これはスタニング・スティーヴの反則フィニッシュ・スタンガンよりも、レスリング技のグレードとしては格段に高い。
こういうタイプは昔なら、確実にターリーやズビスコのような、暗くて知的な悪党に育てようとするのだろうが・・・。
今のところは、シドみたいな顔も含め、レスリング以外のところは何もかも気に食わないが、彼の才能は買われているのだろうから、暗い知性をセクシーさに転化する、来たるべきメタモルフォージスの検討には、既に入られていることとも思う。MBLで勝つことは、その大きなきっかけにもなるやもしれない。
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