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 読んだことは読んだと記憶するが、全て読んだかどうかは憶えていない。未だ続いているのかもしれないという記憶もある。それほどまでに、あまり憶えていないエピソードの羅列だったと、予告編を見て少し思い出す始末。


 あれほどまでに貪り読んだカムイ伝のことは忘れようもないのに、外伝の内容など何も心に残っていない。外伝など意味のある物語なのだろうか。映画やアニメにするほどの。


 崔洋一が、カムイ伝よりも外伝を是非に、と強調して考える人だとも思えず、かといってカムイ伝をエンターティメントにするには未だこの国には、障壁があるのだろうことも感じはする。本編は劇画カムイ伝を読むことに譲る、ということなのだろうか。


 おそらくは試写会で観た、松ケンファンの感想が、TVCFで流れる。キャー男らしいカッコイイと。彼女たちはいきなり外伝と打たれて配される抜け忍カムイの物語を観て、本伝に立ち戻って、早駆けダンズリの息子の、闘いの軌跡に何を見る。そもそも本伝に進むか。外伝映画化でレッドカーペットを作って練り歩く、その意味とは何か。小雪のドレスの意味とは何だらう。


 本編カムイ伝が、カムイばかりか白土の手をもいつの間にか放れ、実質自然に正助伝になって行くのは衆知。どんな歴史の教科書より、大河ドラマなどより、カムイ伝は日本のある時期の、歴史の実態を詳細に教えてくれる。江戸時代を知りたければまずカムイを読めだ。カムイだけで沢山だとも言える。


 カムイはフィクションの劇画ゆえ、わざと取り違えて或いは、史実にはそぐわない記述をしていることはある。そのへんは自分で調整しなければならないが。その調整も物凄く勉強になる。カムイ伝をゼミに使ったという法大教授の本も役に立つ。


 松ケンは、変移抜刀霞斬り?の画で怪我をしたというが、カムイにはバティスタボムのような素手の必倒技もある。松ケンといってもそれは、この間の衆院選で負けた大阪19区の、実質小泉チルドレンのことではない。アマレス予算を分捕ってやったとか自慢していた文教族だが、協会は今度は斎藤勁を頼るのだろうか。これは、参院を辞して、純ちゃんに一騎打ちを挑んだタフガイだが。


 日本がカムイ伝を撮れないというのなら、ハリウッドでアメリカ人スタッフで、知ったか撮っちまった方がこの際、やったもん勝ちなのではないか。いずれにしてもカムイ伝は、誰もが映画化を一度は夢みる、日本劇画史上の最高傑作。多分凄まじい興収すら叩き出すだろう。政治的チェンジを迎えたこの時期、エンターティメント的にも、日本人はもうこなれて来ているのだということを、内外に示すチャンスでもあろうし。


 主役は、主役の正助は、多分松山で構わないだろうから。


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