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リニューアル?初回SPは、新しい試みにわさわさし、取り上げた題材も歴史ロマンとは言い難きものゆえ、やや期待外れは否めずも、日本王国対大和という新構図を、さてこれからどう掘り下げて行くのかというあの番組、まだこれからいくらでも盛り上がれるはずではあるのだからして。
とはいえ太子はいなかったと言っておいて、厩戸がいたという論法はないだろうにと。日本王国対大和という構図を自ら露わにし、では大和とは何かという問いが、改めて浮上する時節である。
大和朝廷などという政府があったという確たる証拠は、これもこれとて太子に同じ。大和をなぜヤマトと読むのかという1300年来の疑問にすら、いまだかつてこの国は誰も答えていない。邪馬台国という国がなければならないという命題ゆえの似た響きというのが、せめて拾える理由らしきもの。
古い中国の地方国家の、さして位も高くない官吏に教えてもらって、初めて識する幻の女王国家。陸行水行これだけ進んだあなたの島に、鬼道に仕えた絹の女王が支配する、邪馬壱国という国がありましたよと。外国の、それが壹だろうが壱だろうが大して興味もないような人に教えてもらって初めて、ご丁寧に卑などという字を、我らが?女王様に使われた上で、我々はそうだったンでしゅかと初めて聞いたように知った振りもする。
古い魏の陳ジュが見たという、卑弥呼の国はどこか。魏の陳の書いたわずかな文字をあれこれ解析、いまだに、それがどこにあったのかすら、分かっていないことになっている。現代の子供達はそれを知ってか知らずか、ハイキングQ太郎のギャグには笑うが、この国はそれが壱国だろうが台国だろうが、正史上正式にあったとは、言ったことはないのだ。いいだろうか、邪馬壱国があったとは、外国の文献にあってこの国の文献にないが、大和朝廷があったとは、この国の文献にあって外国の文献にないのである。つまりこれも、太子とアマタリシヒコの関係そのものなのである。それが厩戸であっても実質は同じ。改新がないならカマソクやオウエノもおらず、もっと古い時代の厩戸が、いたという証拠が残るわけもある方が、逆におかしいではないかと。
大和朝廷などというものがなかったとは、もちろん古代史ファンの間では、普通に出回っている説である。では大和の正体は何だという。ましてや日本王国が既にあり、それの敗残が東北蝦夷になったとするならと。さて、東日流蝦夷対正体不明の虚満つ大和という、真の歴史ロマンの幕開けである、と。
日本は元小国で、倭国の地を併せたり。白村江で惨敗した百済と倭国の連合軍。滅亡した百済の一方、新国日本として強化して行く過程。古い外国の字を、首尾一貫として使い続ける我々。突如として爆発的に増えた奈良の人口。敗戦国占領中に本国が終われば、後は唐もシルラもペクジェも、コンクェスタドァーズのアライアンス。大和合してこの島の実権を全力で取りに行くしか、進む道もなくなる。
新羅の旗は白で、百済の旗は赤だったという。白地に赤く、和を以って貴しと為すと。大和とは、この島に於ける敵同士の大野合に聞こえる。そういえば、百済をなぜクダラと読むのかという、これまた1300年来の疑問にも、まだ誰も正式に答えてはいない。
百済との血統を、遂にコンフェッションしたこと。これも鹿島が泣きじゃくりながら予言していた未来への投岩。しかし李氏朝鮮征服以降の半島民が、シルラやペクジェと同じ族かとはまた別の話し。ちなみに、百済=旧多羅説は鹿島大明神。熊本多羅婆国主、事代公孫氏の娘こそ、卑弥呼サマであると。
つまりまだまだ、こんなものではないのだと。ネタはいくらでもあるのだと。戦国のアレコレとか春日の篤姫の、とか龍馬が、とかもいいが、網野善彦指摘の通り、この国の人達は、自分の国の成り立ちを大体、正確に知らないのだからしてと。神話とか太子とかの英雄伝説の話しでごまかされてきたアノ部分。果敢に切り込み、教科書丸ごと書き換えて、NHKや日テレの鼻を明かして、TV界の覇権も乗っ取っちまえと。
テレ朝ドキュメントでやっていた麗人川島話の核たる大半は、既にあの番組で終えたものだった。あの番組は肩肘張らずもレヴェルは高い娯楽調。久々に楽しみに出来る地上波なので、着実に育つべしと。
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