Extreme Title (2)
<前回から続く>
NWAタイトルの分裂タイトルという性質も有すにせよ、オリジナルECWタイトルの母体は、イースタン・タイトルである。イースタン・タイトルと言って思い出すのは、イースタンステーツ・タイトル、即ち、後のミッドアトランティック・タイトルである。WCWの前身であるJCPの前身であるミッドアトランティック・チャンピオンシップ・レスリングは、70年代の初めまで、イースタンステーツ・チャンピオンシップ・レスリングと名乗っていた。つまり、オリジナルECWタイトルの母体は、85年以降消えた、ミッドアトランティック・タイトルの原点回帰であるという・・・。
90年、CBSドキュメントで放送されたレスリングインダストリ特集。当時提携関係もあったと思うCNNのボス、ターナーなども出演するこの番組で主役を演じるは、ECWを興す前年の、まだファンの立場に居たゴードン一家である。ペンシルヴァニア一帯には、ゲーリー・ジャスパーやデニス・ブレントなど、WCWのエージェント的な面々も跋扈し、ゴードンもWCWの一味視されていたこともある。実際、NWAのメンバーでもあり、ゴードンがWCWの密命で、WWFの喉もとに、切先を付き付ける意味でイースタン・チャンピオンシップ・レスリングとイースタン・タイトルの名を使うことを許されたのではないか、などと。NWA新王座を蹴飛ばしたのも、NWAタイトルを亡き者にするために、WCWやクロケットと仕組んだのだと。あの前あたりに、アーンとイートンが、ECWに出場しているあたりにもまた。
ECWタイトルはミッドアトランティック・タイトルの後身である。もちろん今のECWタイトルではなく、ゴードンのものは。ミッドアトランティック・タイトルは世界タイトルに成れる性質になく、エクストリーム・タイトルにも変貌出来ない。それは本来なら。だから田中はミッドアトランティック・タイトルを取ったとは、今更マニア向けに提してはいいが、ECW世界ヘヴィー級チャンピオンなどと、TVで簡単にややこしいことは、言うものではないのだ。
旧ECWの最後のチャンプのライノは、しばらくWWEに居て、USタイトルなども争ったが、ECWタイトルを引き合いにだされることもなく、TNAに移り、旧ECWタイトルらしきものをドラム缶した。これでNWAの分裂機能は、正当にNWAの分裂機能を受け継いだTNAタイトルに、純粋に帰したことになる。そしてミッドアトランティック・タイトル機能の方は、ライノの時にUSタイトルに併されたと、こちらも正当な意味で、そう考えるのが自然だと思われる。
コーパスクリスティにフレアーが登場。ブルー・デモンにタイトルが移動と、60周年のNWAが慌しくなって来ている。NWA関係を取り扱おうかと思っていた矢先、ECWを考える機会を得たのは、返って好機。ECWの94年のトーニー以降のNWAは、60周年の機会に、これもやはり訳が判らなくなる前に、しっかり整理しておかなくてはならない。
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